国土交通省は、3月17日に広島県東広島市の山陽自動車道の八本松トンネルで、トラックが渋滞中の車両に追突する事故が発生したことを受けて、貨物自動車運送事業の安全確保の徹底を関係事業者に通達する。
事故では2人が死亡、多数の負傷者が出た。事故の原因については、警察の捜査が進められている。
輸送の安全の確保は、自動車運送事業者の最大の使命であり、こうした事故は国民の生命、身体、財産を害するとともに、運送事業そのものの社会的信頼を大きく失墜させる。このため、国交省は、全日本トラック協会に対して安全確保の徹底を会員のトラック事業者に注意喚起するよう通達した。
具体的には、トラックドライバーの勤務時間、乗務時間に関する基準の遵守、確実な点呼の実施や道路状況、乗務員の健康状態、過労状態の把握、運行指示書を作成して適切に指導することを求めている。
また、運行にあたっては車両の点検整備の確実な実施、乗務員に対して制限速度遵守をはじめとする道路交通法遵守の徹底、安全確保を最優先することも求める。