出光興産は1月25日、シンジオタクチックポリスチレン樹脂(SPS)「ザレック」の生産能力を増強すると発表した。
SPSは出光興産が1985年にメタロセン触媒技術を用いて世界初の合成に成功し、1997年に工業化したエンジニアリングプラスチック。低比重で、耐熱性・耐熱水性・耐薬品性・電気特性(電気絶縁性・高周波特性)に優れ、自動車電装部品(PCBコネクタ、高電圧部品、ミリ波レーダー)を中心に、モバイル機器や家電製品の部品、電子レンジ調理器具、工業用フィルムなどに用いられている。
近年、新たな用途開発が進み、需要が年率約10%で伸長していることから、同社では千葉工場にあるSPS製造装置の生産能力を増強する。完工予定は2016年4月で、年間生産能力は従来の7000トンから9000トンとなる。