【GARMIN fenix 3J Sapphire Rose Gold インプレ前編】まるでブランド腕時計、フォーマル向けに変身した最高峰ABCウォッチ

エンターテインメント 話題
ローズゴールドのベゼルとサファイヤガラスのコンビネーションで高級感を演出している。
  • ローズゴールドのベゼルとサファイヤガラスのコンビネーションで高級感を演出している。
  • GARMIN fenix 3J Sapphire Rose Gold
  • 本機はこのような箱に入っている。プレゼントにも最適だ。
  • 箱を開けるとこのような演出になっている。スポーツ用品店よりも宝飾店のショーケースが似合いそうだ。
  • 説明書や付属品も高級感のある箱の中に収められている。
  • 本製品に含まれるのは充電用のクレードル、ACアダプター、バンド交換用のドライバー、それにマイクロファイバークロス。ほかには取扱説明書も当然ながら付属する。
  • この高級感はもはやアウトドアグッズとはいえないほどだ。
  • 左側面にはライト/電源ボタン、アップボタン、ダウンボタンがある。

GARMINの「fenix(フェニックス)」シリーズといえば、登山やトレッキングで活躍するアウトドア向けの腕時計。GPSウォッチとかABCウォッチ(高度計/Altimeter、気圧計/Barometer、コンパス/Compassを搭載した腕時計)として紹介されることが多い。

しかし、そんな画一的なカテゴライズは過去のものになりそうだ。fenixの最新モデルである『fenix 3J』は3タイプのモデルが用意され、今回取り上げる「Sapphire Rose Gold」はフォーマルスーツにも合わせられる上品さを身に着けているのだ。

◆3モデル展開で幅広いシチュエーションに対応したfenixの3代目モデル

登山に使う装備として、ABCウィッチと呼ばれる腕時計がある。高度計(Altimeter)、気圧計(Barometer)、コンパス(Compass)を搭載しているという意味で、その登場時には革新的な多機能腕時計だった。フィットネスやアウトドア向けのデジタルデバイスを得意とするGARMINが、fenixの初代モデル(『fenix J』)によってABCウォッチに参入したのが2012年。fenixはGPSを搭載するなど初代モデルからすでにABCウォッチの概念を覆す多機能を実現していたが、GARMINはさらなる多機能、多用途を追求した。

2014年にランやバイク(自転車)にも使えるマルチスポーツ対応とスマホ連携を実現した『fenix 2J』を発売。機能面ではこれ以上追加しようがないほどの超多機能に行き着いたが、その発売からわずか1年後の今年、GARMINは早くも新製品『fenix 3J』を発売した。

fenix 3Jの特徴は2つ。ひとつはハードウエアを刷新して機能全般を底上げしたこと。もうひとつは登山グッズ然とした従来のイメージからの脱却を図り、ブランド腕時計のような高級感を実現したことだ。fenix 3Jは従来から、アウトドアが似合う基本モデルに加えて、メタルバンドを採用して高級感を格段にアップさせた『fenix 3J Sapphire(サファイア)』をラインアップしていた。そして今回、さらに高級感を高めた『fenix 3J Sapphire Rose Gold(サファイア ローズゴールド)』が新たに追加された。

◆見た目より軽く装着感は上々、あっと驚く超豪華パッケージで贈り物にも最適

今回紹介するSapphire Rose Goldの最大の特徴は、なんといっても高級感溢れる外観。パッケージからほかのモデルとは全く異なっており、横長の長方形の箱に収められている。箱のサイズは、ほかのfenix 3Jのパッケージの3~4倍も大きい。宝飾品用のようなその箱を開けると、本機と付属のバンド、ドライバーが、ベルベットをあしらったボードに配置されている。その下にある充電クレードルや取扱説明書まで、専用の箱に収められているのには恐れいった。

箱から取り出した本機は、もはやABCウォッチのイメージは一切なく、オフィスに似合うどころか、フォーマルスーツと組み合わせるための腕時計のようだ。ボディ本体は少しツヤを抑えたブラックだが、ベゼルがローズゴールドに輝いており、これが非常に目立つ。これに合わせて、5個あるボタンやバンドのバックル、バンドと本体をつなぐピンもゴールド仕上げとなっている。

このベゼルはGPSを受信するためのEXOアンテナと一体になっており、5本のビスでボディに固定されている。このビスはデザイン上もアクセントになっているといえるだろう。また、5個のボタンのうち、最も使用頻度の高いスタート/ストップボタンだけはやや大型で、滑り止め加工を施したシルバーのプレートが装着されている。これもデザイン上のアクセントだ。

一方、バンドはクロコダイル風の革バンドが標準で、ほかにブラウンの牛革製バンドと標準モデル同様のゴム製バンドが付属する。バンドの交換に必要なドライバーも付属しているので、自分で交換が可能だ。ちなみに、このドライバーも高級感あふれる金属製となっており、fenix 3Jの標準モデルやfenix 3J Sapphireに付属するドライバーとは全く作りが違う。滑り止めのローレットを施されたグリップに削り出しのシャフトがねじ込まれており、これだけで立派な商品になりそうだ。

◆刷新されたハードウエアの性能も一級品、GPSモードでも20時間のロングライフ

ハードウエアのスペックはfenix 3Jの各モデルとも共通だ。そしてそれは、fenix 2Jから格段の進歩を見せている。まずディスプレイは直径約30mmとサイズは変わらないものの、モノクロ70×70ピクセルから、カラー218×218ピクセルへとスペックアップした。表現力の違いは比較するまでもなく、これは単に見栄えだけでなく、UIの使いやすさにも大きく影響している。

GPSによる測位性能も進化し、ベゼルと一体化されたEXOアンテナにより、感度が飛躍的にアップした。しかも、従来から対応していたGPSと日本の準天頂衛星みちびきに加えて、ロシア版GPSといえるGLONASSにも対応した。これにより同時に捕捉できる衛星の数が倍増し、測位性能を大幅にアップさせている。

さらに、バッテリーライフも長くなり、時計モードで1週間、GPS即位する間隔を長くとったウルトラトラックモードで最大50時間、GPSを毎秒測位するGPSモードで最大20時間となっている。fenix 2J はGPSモードが最大16時間だったのでまる1日使い続けるには無理があったが、20時間なら早朝から深夜まで動きまわるようなアクティビティでも記録できる。

これだけ性能がアップしながら、本体サイズは幅53mm、高さ59mm、厚み16mmと、よりコンパクト化された。これは突起を考慮していない公式発表のサイズ(51×51×16)ではなく、突起を含めて実際に計測した数値だが、fenix2Jの幅51mm、高さ61mm、厚み20mmと比較すると4ミリ薄くなっているのがかなり大きな変化だ。腕に装着した時の「出っ張り感」とでも言うべきものが軽減され装着感がかなりよくなった。しかも、コンパクトな鳴りながら、防水性能は50mから100mに強化されている。

なお、fenix 3J の3つのモデルのうち、SapphireとSapphire Rose Goldはサファイアガラスレンズを採用しているため、キズがつきにくい。また、気になる重量は本体のみで59グラム。バンドも含めた重量は、Sapphire Rose Goldの標準のバンドを到着して77グラム。実はベルト込みの重量は3つのモデルの中でSapphire Rose Goldが最も軽い。見た目は一番重量感があるので、手に撮った時はあまりの軽さに驚くほどだ。

《山田正昭》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集