新作ゲーム「MotoGP 2015」、独占見どころインタビュー…元ライダー・中野真矢氏も注目

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元ライダー・中野真矢氏も絶賛『MotoGP 15』発売迫る!&独占見どころインタビュー
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いよいよ夏真っ盛りの8月3日、イタリアMilestone社とインターグローの新作、『MotoGP 15』メディアブリーフィングが行われました。同作はバイクレースの最高峰「MotoGP」を題材にしたゲームで、日本のみならず世界中にファンが存在する人気のシリーズです。

市販車だった『RIDE』と違い、『MotoGP 15』に登場するのはレース専用のバイク。各国のコースを巡り、表彰台を目指します。人気のあるシリーズですから、バイクファンにもゲームファンにも、注目度は高いと言えるでしょう。それでは、パブリッシャーである株式会社インターグローの竹内茂樹社長と同社の三谷真央氏、そして元MotoGPライダー中野真矢さんが一同に介した会の模様とゲームの情報をお届けします。

まずはインターグローの竹内社長が挨拶。当日は鈴鹿8耐が終わったばかり。そこで「バイク誌の方は大変だと思いますが……」と前置きした上で、6月に発売となった『RIDE』のお話からスタート。『RIDE』は扱っているのが市販車という事もあり、バイク誌・ゲーム誌・web系のメディアから各スポーツ紙まで、幅広いメディア展開があったそうです。特にバイク誌などはゲーム画面の紹介が誌面を彩り、まるでゲームメディアだったと竹内氏。それらの効果もあって、売上げも2000年から2015年までの主立ったオートバイレースゲームの中で5~7位という好位置をマーク(初代とツーリストトロフィー除く)。同氏は、「やる以上はMotoGPと同じく表彰台を目指す。3位以内を狙って15ポイントくらい獲得したい」と熱意を込めました。

ここでいよいよ中野真矢さんがご登場。「『RIDE』に引き続き、『MotoGP』でも参戦です!」と笑顔を見せる中野さんは、『MotoGP(について次のように語りました。

中野:『RIDE』はリアルシミュレーター。最新のバイクを楽しめるとあって、自分の身の回りでも「やりたい!」という声が多くありました。一方『MotoGP 15』は、まだシーズンが終わっていないにも関わらず今年のレースが楽しめるもの。ちょっと驚いたのは、伝説のライダー、レジェンドな方々が入っているので、彼らを選択して当時存在しなかったサーキットを走らせる事ができる点。これは非常に楽しみです。

竹内氏から「その中に中野さんも入っています」とふられた中野さんは、「楽しみですねー。自分が遅かったらちょっとショックですけど(笑)」と返し、「これまでのレジェンドが入っているので、すごく楽しみです! 眠れない日が続くと思います!」と締め括りました。

また、ここで竹内氏が今作を日本で展開させようと思ったきっかけを披露。

竹内:かつてのレジェンド達の映像は、テレビ中継ではなくて録画放送。今ほど最高速は早くなかったと思うんですが、それでも200数十キロの世界、指一本程度の隙間をめぐりレーサー達が戦いを繰り広げるという、超人達のあり得ない世界です。更に、シケインやコーナーで何台ものバイクが同じリズムでターンを決めていく姿を見て、まるでワルツを踊っているかのように思えて……そんな映像に惹かれていました。
実は私自身も『MotoGPシリーズ』をプレイしており、2007年からはほとんど入ってきていないな、と思っていたんです。なんでかって言うと「ローカライズの難しさ」そこが一番大きかったんですね。じゃあ「誰もやらないなら自分達でやっちゃおうか?」と考え、イタリアMilestone社と始めました。

続いては、インターグローのローカライズプロデューサー、三谷真央氏からご挨拶がありました。

同氏は元々ユービーアイソフトに在籍しており、ローカライズには2011年頃から従事。『アサシンクリード』や『スピリンターセル』といった作品に携わっていたそうです。今作『MotoGP 15』は複数のプラットフォームで開発しているので、経歴を活かしてその調整を全面的に担当しているとの事でした。

ここで、三谷氏が本作の内容について説明。今作は、現在開催している2015シーズン、去年の2014シーズンのMotoGP、Moto2、Moto3を完全網羅した『MotoGP 15』。ホンダ、ヤマハといった従来のチームだけではなく、今年から参戦しているスズキやその他のチームも使用可能となっています。選手やチームのデータは初期状態でロックされているものありますが、レースを進めていくうちに開放されて使えるようになるとの事。Kawasaki時代当時の中野さんのデータも入っていて、それを見た同氏は「これもう10年前ですよ!」と笑顔。中野さんの当時の写真も含めてドルナスポーツから認可を得て、全選手の写真や実名データなど肖像権をクリアしています。それにより、昔懐かしい画像から最新の画像まで楽しめる事も今作の大きな魅力と言えるでしょう。「カウルに水滴や油がつく事もあり、すごくリアルに作られている」とは中野さんの談。

■ゲームモード
ゲームは以下のモードに分かれています。

○シングルプレイヤー
クイックレース:手軽にレースを楽しめるモード。
グランプリ:カスタムレースのモード。
選手権:カスタムレースのシーズンモード。好きなサーキットを選び、3~20戦のカスタムシーズンを作成、総合ポイントで競う。

○スペシャルイベント
リアルイベント:すべて過去のレースの再現で、歴史を振り返るチャレンジモード。「たられば」を求めて、歴史を変える事も可能。

○マルチプレイヤー
オンラインの対戦と、画面分割によるオフラインの対戦モード。

○キャリアモード
今作の目玉。MotoGPのすべてを表現したモード。Moto3(250馬力のマシン)のキャリアモードから入ってもらい、そこから上達して欲しい、とは竹内氏の談。選手が寝泊まりする「モーターホーム」も再現されており、ランディングギアのチョイスからムービーなど、様々なものが用意されている。

ここで、モーターホームを見た中野さんが、「ホテルに泊まる人もいるんですが、大半の選手はサーキットにトレーラーを持ち込んで、モーターホームと言われる中で寝泊まりをしながらレースに臨むんです。まあこれはリアルに再現されていて、聞いたところによるとモーターホームのPCには、成果を残すと他のチームからオファーがかかるとか」とコメント。また、公式動画も多く用意されていて、中にはレースクイーンのお宝動画もあるとか……「各国のレースクイーンに目移りする事はありますか?」と尋ねられた中野さんは、「確かに目移りする事もありますよ?」と前置きして「メカニックと今日の子はキレイだから、レースもいけるんじゃないか? と話したりもします!」と朗らかに笑みを浮かべました。それは万国共通ですよね!

インプレッションを述べると、『RIDE』と比べてロード時間が短く、読み込み時にはレースさながらの映像が流れるため、臨場感はかなりのもの。その後に続くナレーションは当日のレースの状況などを話すため、ここでも盛り上がります。プレイしつつも観客席から観るゲームは多くありますが、ピットから選手目線でプレイできるのがポイントでしょう。ここではコーナーの安定性やダッシュ性能についてメカニックと会話をしてチェンジしたり、彼らの調整が気に入らなければ、自分でカスタマイズしたりする事も可能。中には「バイクの故障設定」もあり、接触時や転倒時の破損でレース展開が変わり、時にはエンジントラブルでリタイアするなんて場面もあるそうで……これは、「自分は何もしていないのに、マシントラブルでリタイアするはめになる」事もあるモードだそうです。

と、ここで、画面を見ていた中野さんと竹内氏が、ゲームと「ライダー」についてトーク。

中野:あまりにもリアルなので、まだコースを覚えていない若いライダーは、ゲームプレイでコースを覚えたりもする。それくらいイメージとリアル感がすごい。

竹内:イタリアのMilestoneから聞いたんですけど、Moto3、Moto2の若手は「このゲームがないとレースに出られない」のだそうです。通常レース直前には自分でコースを歩いたり走ったり自転車で確認してみたりしてアスファルトの傷などを一つ一つ見ていくんですけど、その前に、コーナーの形などをこのゲームで覚えていると。Moto2、Moto3のライダーにとっては、このゲームがないと練習する場所がありませんというくらいらしい。

以前からゲームをシミュレーターとして使用する話はいくつかありますが、「プロセス」ではなく「再現度」と「臨場感」をベースにしたシミュレートはあまり聞きません。それだけ本シリーズの完成度が高いという事の証左なのでしょうね。

デモ走行では、かつての己をチョイス。実機プレイを通して、「『RIDE』は市販車で、それは色々あって面白いんですけど、『MotoGP 15』はレーシングバイクなので動きがシャープ」と中野さん。選んだコースは近日開催されるツインリンクもてぎです。「もてぎの1コーナーは接触が多いからインが鉄則!」と言いつつ転倒した同氏は、ミスを逆回しできる「なかった事モード」を発動。「ライン取りに失敗すると即コースアウトにつながる」「シフトアップ・ダウン、ブレーキ。車体の動きでバランスが変わる、すごく操っている感があります」と、実体験を交えながらプレイ。また、竹内氏からの「MotoGP(を見ていて不思議なのは、ぶつかったりしているのに結局仲がいいのはなぜ?」との問いに、「表面上かもしれませんよ(笑)」と答え、「実際一番負けたくないライバルはチームメイト。メーカーもそれぞれあるので、○○さんには負けたくないな、みたいな。表彰台で喜んでいる後ろでは、ライダー達が言い合いをしている事もあったりして……ひょっとしたらそんな場面もあるかも知れませんよ」とブリーフィングを締め括りました。

■竹内氏と三谷氏に単独インタビュー

竹内:もてぎでのレースに向け、MotoGPジャパンをバイク雑誌さんとコラボして、一緒に盛り上げていきたいですね。つい先日も鈴鹿で盛り上がりましたが、それと同様に、『MotoGP 15』を盛り上げていきたいと思っています。

―――『RIDE』と違う点は?

竹内:今日も観ていただいたキャリアモードですね。自分がレーサーになって、レーサーの生活を歩んでいきながら成長していく、というところが一番楽しいと思います。それからスペシャルイベントモード。「あの時こうなっていれば」というモードです。 ……「MotoGP」ってF1などと違い、最後の最後までレースがもつれるんです。「最後の3周であれがそうしてたらこうなってたのに」というのが結構多い。例えば、2013の時にタイヤ交換を義務付けられたレースがありまして、10周目で交換しなくてはならなかったところ、チャンピオンのマルク・マルケスが11周目に入って失格になってしまった。そういう過去の出来事を自分の手でやり直す事が可能……そんなところが大きな違いです。

―――今作の特徴はなんでしょう?

竹内:Moto3からMoto2、MotoGPと上がっていく、または歴史を、実際のレース結果を変えていく。ロッシになる事もロレンソになる事もできる。それも面白いですし、ボクみたいに古い世代ですとケビン・シュワンツなどの「レジェンド」達になれるというのがすごく面白いですね。『RIDE』のグラフィックエンジンやサウンドエンジンなどをすべて積んでいるので、プロダクトの質はものすごく高い。それプラスストーリーモードが特徴です!

―――苦労した点など教えてください

三谷:部品の名前などはもちろんですが、リアルにあったイベント(出来事)などはしっかり文献を調べる必要があるので、それを正しく反映する作業などが大変でした。また、先ほどもご紹介したように、今回会場アナウンスをレコーディングしたんですけど、「これからだぞ、これから盛り上げていくんだぞ」という空気を出してもらえるように演技の指導をさせていただいたりもしました。

―――演出などもされたんですか?

三谷:そういった部分にも力を入れました。臨場感を大切にして、ですね。私自身はライダーと言うよりゲーマーなので、プレイしていてアナウンスが始まると「いよいよきた!」と感じる部分があります。『MotoGP 15』はRPG的な側面、ストーリーモードがあるので、すごく楽しめましたし、だからこそレコーディングは重要だと思いました。

―――転職されたきっかけは?

三谷:ユービーアイソフトに居た時は『アサシンクリード』専任という感じだったんですけど、もうちょっと深い部分からゲームに関わって、ゲームや会社と一緒に成長していきたいと想っていました。ここ、インターグローには、そういった環境があったんです。大きなところもいいですけど、インターグローと共にこれからも成長して、どんどん大きくしたいですね!

前回の『RIDE』同様に、中野さんも交えたメディアブリーフィングは、やはりというかバイクメディアも多く、賑わいを見せていました。『RIDE』に引き続き今回も実機をプレイしてみたところ、Moto3ですら10回近く転倒するほどレースゲームではヘボ……だったのですが、やっている内にコツが掴めてきて、半周遅れ程度で無事ゴール! なるほど、これが「Moto3からMotoGPへ」という竹内氏の言葉につながるのですね。また、前回あったMilestoneのアービンさんとミケーレさんは登場ならず……で少し残念でしたが、ほら、会社に寝泊まりするわけにもいかないから。時間的に早朝になっちゃいますしね。

いよいよツインリンクもてぎのレースが近付いてきて、発売日もそれに近い9月17日が予定されている『MotoGP 15』。多くの人々の想いや熱意を乗せて走る「モンスター」を駆るのは、あなたの操る「レジェンド」です。レースの興奮とゲームの興奮を合わせてお楽しみください!

なお、PS4、Xbox Oneは7,800円(税抜き)、PS3、Xbox360では6,800円(税抜き)となっています。

MotoGP15(C)2015 Published and Developed by Milestone S.r.l. All rights reserved. Copyright c 2015 Dorna Sports S.L. - All rights reserved. Licensed and published in Japan by Intergrow Inc.

元ライダー・中野真矢氏も絶賛『MotoGP 15』発売迫る!&独占見どころインタビュー

《平工 泰久@INSIDE》

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