水を使わず消火…未来の消防車「Habot-mini」がカッコ良すぎる[写真蔵]

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モリタの水を使わない消防車『Habot-mini(ハボットミニ)』
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消防車メーカーのモリタが4月に発表した『Habot-mini(ハボットミニ)』は、水を使わず、災害現場の空気から窒素濃度を高めた気体(NEA)によって消火活動をおこなう未来型消防車のミニチュア・デザインコンセプトだ。6月のドイツでの公開を前に、詳細画像を大量入手したので紹介する。

ハボットミニは、2014年9月に発表されたNEAシステムを搭載した消防車『Miracle N7(ミラクル N7)』をモデルとしたデザインコンセプト。ミラクル N7は、水の確保が困難な大規模地震時にも対応可能な消防車として開発。空気中から窒素濃度を高めた気体(NEA)を造り水の代わりとすることで、既設消防設備のバックアップ消火設備や、災害時における可燃性ガス発生時の爆発防止(希釈)設備としても使用できるという。

さらに、窒素富化空気濃度がコントロールできるため、短時間では人体にほとんど影響がなく、かつ燃焼できない酸素濃度(12.5%)を維持。石油備蓄基地や特に水損被害が危惧される博物館、美術館、重要文化財、データセンターなどでの「燃えない空間づくり」への利活用も可能だとしている。

このミラクル N7の機能をそのままに、デザイン性を追求したのがハボットミニだ。ミニチュアモデルなので、ボディサイズは全長850mm×全幅590mm×全高450mmと乗用車に比べるとはるかにコンパクト。一見、ロボット掃除機のようにも見えるが、実用性は徹底して追求されている。

ボディ上部に「ハの字」型に並べられた4本の窒素分離膜と、ボディ後端(ハニカム状のメッシュ部分)にコンプレッサーを装備。これらがNEAを生成し、フロント部分に取り付けられた600mmのホースから連続的にNEAを放出することができる。すっきりとした可愛らしいボディとは対照的に、4つのタイヤはバギーのように迫力あるものが装着され、走破性の高さをうかがわせる。また、ボディ前後には持ち手が付いており、車両重量は50kgなので楽々、とはいかないまでも持ち運びをすることも可能なようだ。

ちなみに名前の「Habot-mini(ハボットミニ)」は、賢くて主人に忠実な可愛い子犬「ハチ公」をイメージして付けられたものだとか。

ハボットミニは、6月8日から独ハノーバーで開催される消防防災展「インターシュッツ2015」で公開。展示会場では、災害現場を想定した消火の実演も行う。

《宮崎壮人》

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