【インタビュー】フェラーリへの情熱が深い国、日本…フェラーリ・ジャパン、リノ・デパオリ社長

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フェラーリ・ジャパン代表取締役社長のリノ・デパオリ氏
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  • フェラーリ・レーシング・デイズ富士2015
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フェラーリ・ジャパンは4月25日から26日にかけて「フェラーリ・レーシング・デイズ富士2015」を開催。現地には同社社長のリノ・デパオリ氏も来場したのを機に、就任1年を振り返るとともに、同イベントについて語ってもらった。

◆就任1年を振り返って

----:昨年5月にフェラーリ・ジャパンの社長に就任して1年が経ちました。そこで、まずこの1年を振り返り、その印象を教えてください。

デパオリ:まずプライベートからお話をしましょう。二人の子供と妻と家族皆で日本に来ています。日本は親切で礼儀正しい方が多く、とてもよくしてもらえていますので、新しい環境にとてもスムーズに馴染み、日本での生活を楽しんでいます。

そして仕事では、日本におけるフェラーリの歴史の深さを改めて認識しました。本当に様々なフェラーリオーナーがいらっしゃいますので、そのバラエティがとても面白いと思っています。

----:デパオリさんは新婚旅行で日本にいらしたことがあるほどの親日家ですが、そこまで日本に魅かれる理由は何でしょう。

デパオリ:まず日本の歴史、それから文化という観点からも非常に魅力的なところが多いと思っています。新婚旅行で来た時は、数週間という短い滞在の中で楽しみましたが、旅行と住むのとではまた違うところがあります。見るもの、やること、色々な体験が出来るので、いまはとても刺激を受けています。特に、日本人という“人”を理解することが新しい経験になっているのです。いつか子供たちが大きくなった時に、ここに住んでいてよかったと思えるような体験をしていきたいと思っています。

◆他国と日本の違い

----:デパオリさんは過去にいくつかの国でお仕事をされてきましたが、そういう国と比較して日本の特徴はありますか。

デパオリ:最初はイギリスで仕事をしましたが、それ以降、私が携わってきた国は、これからフェラーリの市場として伸びてくる所でした。例えば中東のドバイやそのエリア、そして中国などの地域を経て日本に来たのです。そういった国々と最も大きな違いは、その国でのフェラーリの歴史の長さです。

日本のお客様のフェラーリに対する理解は非常に深いというのが、最も大きな特徴です。他の地域では、お客様に対して「フェラーリのブランドとは」というところからある意味教育をしていくことから始めますが、日本のお客様は既にフェラーリのことをよく知っており、フェラーリに対する情熱も非常に強く、フェラーリブランドに対する知識もとても深い方が多いのが一番の特徴でしょう。

それはこのフェラーリ・レーシング・デイズにも表れています。モータースポーツあってのフェラーリですから、そのレーシングDNAをこういったイベントを通してきちんと伝えていく。また、それを体験してもらうということが出来ているのも日本市場ならではだと思います。もちろんフェラーリ・レーシング・デイズは他の国でも開催していますが、フェラーリチャレンジレースや、F1クリエンティなどF1を実際に所有して走らせるという体験が出来るのもフェラーリならでは。更に、多くのお客様が情熱を持って参加してもらえるというのは、日本でのフェラーリブランドの歴史があってこそだと思っています。

◆走らせる機会をより多く

----:フェラーリ・ジャパンの戦略として、積極的にクルマを走らせる機会を設けるというものがあり、このフェラーリ・レーシング・デイズはまさしくその代表例でしょう。そこで、このイベントの中でオーナーやファンはどのように楽しんでおられるのでしょうか。

デパオリ:まずひとつは「Road to FUJI」というプログラムがあります。これは、日本全国の正規ディーラーから、お客様自身が自分のクルマでこの富士スピードウェイを目指してくるものです。実は今朝も私自身が到着したお客様に挨拶をしていたのですが、そういった形でのドライビングエクスペリエンスを感じられるような機会を設けています。

そして、イベント期間中には3つのトラックアクティビティ(エンジョイドライブ・エキサイトドライブ・スポーツドライブ)を設けていますので、ご自身のペースに合わせてフェラーリでサーキットを走ってもらえます。

ファンに関しては、『FXX』や『599XX』などが走るXXプログラムやF1クリエンティ、フェラーリチャレンジなどレーシングカーの走行を楽しんでもらえますし、ピットツアーや同乗走行に参加できるような機会を設けていますので、多くのフェラーリファンの方も来場して楽しんでもらえたと思っています。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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