西武池袋線、開業100周年で記念セレモニー…池袋~飯能で臨時電車も運転

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西武池袋線の開業100周年記念セレモニーで行われたテープカット。左から西武鉄道の若林久社長、大久保勝飯能市長、後藤高志西武鉄道会長、高野之夫豊島区長、黄振照台湾鉄路管理局総経理、土屋敏行池袋駅管区長
  • 西武池袋線の開業100周年記念セレモニーで行われたテープカット。左から西武鉄道の若林久社長、大久保勝飯能市長、後藤高志西武鉄道会長、高野之夫豊島区長、黄振照台湾鉄路管理局総経理、土屋敏行池袋駅管区長
  • 西武池袋線開業100周年記念電車と、敬礼する土屋敏行池袋駅管区長
  • 西武池袋線の開業100周年記念セレモニーであいさつする後藤高志西武鉄道会長
  • 西武池袋線の開業100周年記念ヘッドマークを取り付けた臨時電車
  • 西武池袋線開業100周年記念電車と土屋敏行池袋駅管区長
  • 西武池袋線開業100周年記念電車と土屋敏行池袋駅管区長
  • 西武池袋線開業100周年記念電車に出発合図を出す、土屋敏行池袋駅管区長
  • 西武池袋線開業100周年記念臨時電車の停車駅には、開業時を模した駅名標が張り出された

西武鉄道は4月12日、池袋線の開業100周年を記念したセレモニーを池袋駅で開いた。同社の後藤高志会長らによるテープカットなどの後、記念ヘッドマーク付き車両による臨時電車が飯能へ向け出発。池袋線開業時から営業を続ける12駅に停車しながら、終点を目指した。

記念セレモニーと臨時電車の運転は、西武鉄道の前身の1つである武蔵野鉄道によって池袋線の池袋~飯能間が1915年4月15日に開業して以来、まもなく100周年を迎えることを記念して行われた。

セレモニーは12日午前に池袋駅の7番ホームで開き、後藤会長のほか池袋線沿線の高野之夫豊島区長、大久保勝飯能市長、また西武鉄道と3月に姉妹鉄道協定を結んだ台湾鉄路管理局の黄振照総経理らが出席。10時50分前には記念ヘッドマークを付けた臨時電車が入線し、大勢の利用客や鉄道ファンが7番ホームだけでなく隣のホームからもカメラを向ける賑わいとなった。

後藤会長は「西武グループは次の100年に向けて力強く歩みを進めてまいります」とあいさつし、昨年4月の西武ホールディングス東証1部上場や今年3月の台湾鉄路との友好協定、そして池袋駅の全面リニューアルなど、近年と今後の取り組みを紹介。「西武グループのスローガンは『でかける人を、ほほえむ人へ』ということで、より多くの方に微笑んでいただけるように頑張ってまいります」と述べた。

テープカットの後、11時22分に「池袋線開業100周年記念臨時電車」が飯能に向けて出発。同日から運転を始めた100周年記念のヘッドマーク付きの30000系10両編成が使用され、池袋線開業時から営業している東長崎・練馬・石神井公園・保谷・東久留米・所沢・西所沢・狭山ヶ丘・入間市・仏子の各駅に停車しながら飯能を目指した。

臨時電車は、通常なら各駅停車しか停まらない東長崎に停車する一方、特急以外の全列車が停まる小手指は通過するといった珍しい停車パターンで「こういった停車駅の列車は、それこそ開業時以来ないのでは」(西武鉄道)。通常の切符で乗車できることもあり、車内は大勢の一般利用者や家族連れ、鉄道ファンで賑わった。

車内では、女性車掌が停車駅や通過駅に関する歴史的なエピソードなどをアナウンス。池袋発車後には、かつて同駅と椎名町駅間に存在した「上り屋敷(あがりやしき)駅」の話や、1994年開業と西武全線で最も新しい練馬高野台駅を通過する際には、同駅の開業前の仮名称が「東石神井」だったことなどを紹介した。西所沢駅到着前には、同駅が開業当時は小手指駅を名乗っていたことから「次は、開業当時は小手指……だった西所沢」と放送し、車内では笑いが起きていた。

終点の飯能駅でも、池袋線開業と同駅の開業100周年を祝う式典が開かれ、飯能市立美杉台中学校吹奏楽部による演奏などが行われた。

池袋線の100周年記念では、12日から記念乗車券・記念入場券の発売も始まり、カメラを持った鉄道ファン風の人々だけでなく、年配の女性などが購入の列に並ぶ姿が見られた。飯能駅の駅員は「鉄道ファンの方々のほか、沿線利用者の方に多く買っていただいている」と話していた。

《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

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