自動車メーカーの2015年春季交渉は3月18日に回答が示され、業績好調が続く富士重工業(スバル)の賃金改善分(ベースアップ=ベア)は昨年実績の2000円を大きく上回る3300円となった。年間一時金は昨年と同じ水準である6.0か月分の満額回答だった。
富士重は2015年3月期の連結営業利益が4100億円(前期比26%増)と過去最高の予想。利益高はトヨタ自動車など大手3社に次ぐ規模となる。このため、ベアはホンダ(3400円)とほぼ並ぶ水準まで経営側が譲歩する格好となった。
一方、業績回復が順調で同様に今期業績が最高を更新する見込みの三菱自動車工業は、ベアが2000円と昨年と同額になったものの、一時金については昨年の5.0か月分を上回る5.5か月分での決着となった。一時金は昨年に続いての満額回答だった。