『ロードスター』の哲学、人馬一体を継承して進化させたのがND型ロードスターだが、初心に立ち返った車づくりに注目する。軽量化を進め、小排気量でもスポーツカーらしいパワーウェイトレシオを得て、フットワークを向上、前後重量配分を改善することでライトウェイト・スポーツカーの真髄を極める。こんなシナリオだ。実際にドライバーの着座位置を少し後方にずらしたことで、前荷重が減りステアリングの応答性が向上、コーナリング姿勢に入ってからアクセルをジワリと与えると、後荷重になってトラクションが素直にかかる。ちょっとミッドシップ的な動きだ。ボディ剛性が高くなり、サスペンションのアライメント変化も少ないので、挙動変化はNC型ロードスターに比べるとグリップが高くて、安定性に大きく違いがある。1.5リットルエンジンは低速トルクがあり、パンチが想像以上にあることとエンジンの回転フィールが気持ちよく、スポーツカーユニットとして十分に価値がある。6速MTのシフトフィールも気持ちいい。新型スポーツカーに対して甘くなりがちなファーストインプレッションだったが、本当に楽しい一時だった。きっと期待は裏切られない。■5つ星評価パッケージ:★★★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★★おすすめ度:★★★★★日下部保雄|AJAJ会長/モータージャーナリスト 大学在学中からモータースポーツに参戦し、卒業後は専門誌をはじめ雑誌等に新型車の試乗レポートやコラムを寄稿。新型車や自動車部品の評価、時事問題の提起などの分野で、TVのモーターランド2、自動車専門誌、一般紙、WEBにおいて活動。またその経験を活かした講演、研修などに携わる。ドラインビングインストラクターとして、安全運転のためのドライビングスクールを主宰するなどの実際面からの安全へのフィードバックも行っている。2006年よりAJAJ会長に就任。
「今までのルノー車にはないデザイン」6代目となった新型ルノー『ルーテシア』、ファンの注目は“F1由来”の技術 2025年9月11日 ルノーは9月8日、IAAモビリティ2025において、新型『クリオ』(…