スズキは2月5日、2014年度の軽自動車販売計画を従来の60万台から65万台に上方修正したことを明らかにした。従来計画では前年度に対して7.3%の減少を見込んでいたが、修正後は同0.5%増とわずかではあるが前年超えを目指す格好だ。
スズキの長尾正彦常務役員は同日都内で開いた決算会見で「『ハスラー』が非常に好調なことに加えて、『ワゴンR』にS-エネチャージの搭載や、『ワゴンR スティングレー』などに特別仕様車を設定するなど商品力強化、拡販に努めた結果、第3四半期までの実績を踏まえて、今回5万台を加えて65万台に変えた」と述べた。
今回の修正によりダイハツ工業が掲げる14年度の軽販売計画66万台に大きく近づくことになる。軽の販売を巡っては14年の暦年ベースでスズキが8年ぶりに軽首位の座を奪還しており、年度ベースでも激しい首位争いが繰り広げられそうだ。
ただ「国内の厳しい競争を反映して売上単価下がっている」と長尾常務が指摘するように、競争そのものは消耗戦の様相を呈しているとみられる。