12月11日にマクラーレン・ホンダが来季の体制発表を行なったことにより、2015年シーズンのF1全チームのドライバーズラインナップがほぼ出揃った。今シーズン終盤に財政難により参戦継続が困難になったマルシャはチーム解散。一方のケータハムはチーム売却等でなんとか存続を試みているが開幕戦のスターティンググリッドに並べる可能性はかなり低そうだ。このため来季は9チーム18台でのシーズンになることが濃厚となっている。チャンピオンチームのメルセデスは今季大活躍したルイス・ハミルトン、ニコ・ロズベルグが来季も続投。彼らの独走により、見どころが薄れてしまったようにも見える今シーズンだが、逆に2人による凌ぎを削る限界バトルも何度か観られ、ライバル対決という点では白熱した。ハミルトンは連覇、ロズベルグは今季のリベンジを狙う2015シーズンになりそうだ。レッドブルは絶対エースだったセバスチャン・ベッテルが離脱し、代わりにトロ・ロッソからダニール・クビアトが加入。今年同じようにトップチーム入りしたダニエル・リチャルドが初優勝を含む3勝、ドライバーズランキングでも3位を獲得する大躍進をみせた。それだけに若いクビアトにも期待がかかっている。来季は若手2人の構成となるレッドブルが王座奪還に向けどこまで挽回してくるのか、注目が集まる。今季はメルセデスのパワーユニットで復活を遂げた古豪ウイリアムズはフェリペ・マッサ、バルテリ・ボッタスのコンビを続投。唯一メルセデス勢に対抗できる力を持っていただけに、来季はチャンピオン争いにも絡んできそうだ。フェラーリは4年連続王者だったベッテルが移籍。キミ・ライコネンとのコンビで王座奪還を狙う。ベッテル加入と同時にチーム首脳陣もほぼ総入れ替え。不振に終わったここ2シーズンを取り戻す活躍ができるのか、特にベッテルにとっては新天地でどんなレースができるのかに注目。今年ランキング5位に終わったマクラーレンは、いよいよホンダとのタッグが本格始動。チームが1年以上かけて口説き落としたフェルナンド・アロンソと第3期ホンダF1活動でも実績を残しているバトン。開発が遅れていると言われるホンダのパワーユニットだが、チャンピオン経験者2人を擁して開幕戦からどんな走りをみせてくれるだろうか。この他で注目を集めているのがトロ・ロッソ。日本GPのフリー走行1回目で史上最年少デビューを果たしたマックス・フェルスタッペンと2014フォーミュラ・ルノー3.5王者のカルロス・サインツJr.のルーキーコンビ。両者ともに元F1ドライバーのヨス・フェルスタッペン氏、元WRCドライバーのカルロス・サインツ氏の息子ということもあり、世界各国でも話題を集めている。そして気になる日本人ドライバーだが、小林可夢偉がシート獲得を模索していたが残念ながら現時点でケータハムからの移籍先が見つかっていない状況。来年は2年ぶりに日本人ドライバーのいないグリッドになりそうだ。2015F1ドライバーズラインナップ(2014年12月20日時点)<メルセデス>・ルイス・ハミルトン・ニコ・ロズベルグ<レッドブル・レーシング>・ダニエル・リチャルド・ダニール・クビアト<ウイリアムズ>・フェリペ・マッサ・バルテリ・ボッタス<フェラーリ>・セバスチャン・ベッテル・キミ・ライコネン<マクラーレン>・フェルナンド・アロンソ・ジェンソン・バトン<フォース・インディア>・ニコ・ヒュルケンベルグ・セルジオ・ペレス<トロ・ロッソ>・マックス・フェルスタッペン・カルロス・サインツJr.<ロータス>・ロマン・グロージャン・パストール・マルドナード<ザウバー>・フェリペ・ナスル・マーカス・エリクソン