米クライスラー、タカタ製エアバッグ不具合で調査リコール拡大…20万台が対象

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ラム1500の2003年モデル
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米国の自動車大手、クライスラーグループは12月12日、タカタ製エアバッグ部品の不具合による米国でのリコール(回収・無償修理)に関して、調査リコールを拡大すると発表した。

タカタ製エアバッグのインフレーターの不具合は、ガス発生剤の成型工程や成型後の吸湿防止措置が正しく行われず、密度が不足したガス発生剤が組み込まれた可能性がある。これにより、エアバッグ展開時にインフレーター内圧が異常上昇。インフレーター容器が破損して飛び散り、出火や乗員が負傷する恐れがあるというもの。

もともと、タカタ製エアバッグの不具合は、フロリダ州など、気候が高温多湿な地域で起きやすいとされていた。しかし、これらの地域外でも、5件のエアバッグ不具合が報告されていたことが判明。米国NHTSA(運輸省道路交通安全局)は11月、タカタおよび自動車メーカー数社に対し、詳細な調査情報を要求すると同時に、リコールを全米に拡大するよう求めていた。

12月12日、クライスラーグループは、タカタ製エアバッグ部品の不具合による米国でのリコールに関して、調査リコールを拡大すると発表。調査リコールとは、不具合の原因を調査するために行うリコールを指す。

クライスラーグループは、米国7州と米国領5地域で販売された20万8783台を、調査リコールの対象に指定。主力ピックアップトラックの『ラム1500』をはじめ、2003-2005モデルの7車種が、調査リコールに該当する。

なお、クライスラーグループは、「この不具合による事故や負傷者の報告は受けていない」とコメントしている。

《森脇稔》

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