三菱重工業は11月6日、米フロリダ州のタンパ国際空港向け新交通システム(APM)の建設工事を、住友商事の協力を得て受注したと発表した。7月に受注したオーランド国際空港向けに続く連続受注で、フロリダの主要空港全てに三菱重工の新交通システムが導入されることになる。
同社によると、タンパ国際空港は1970年代に世界で初めてターミナル間を結ぶ新交通システムを導入した空港。ターミナルの近代化やレンタカー施設の建設を計画しており、両施設を結ぶ新路線の建設が急務となっていたという。建設する路線は約2.3kmで、同社は路線のシステム新設と車両12両の供給を行うほか、10年間の契約オプションを含む営業運転開始後5年間の運行・保守も同時に受注した。納入完了は2017年を予定している。
三菱重工の米国向け新交通システム受注はこれで8システム目。ほかにマカオや香港、シンガポール、韓国、ドバイなど世界各地に納入実績がある。同社は、今回の受注について「これら納入・稼働実績に裏付けられた当社システムの信頼性に加え、技術力・工事遂行能力が高く評価されたことによるもの」としている。