常磐線の特急は『ひたち』『ときわ』に…新しい着席サービスも導入

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上野発着で運転されている常磐線の特急列車は、上野東京ラインの運行開始に伴い大半が品川発着に。列車名は『ひたち』『ときわ』になる。『ときわ』の愛称は1985年まで常磐線の急行列車で使用されており、30年ぶりの復活だ。
  • 上野発着で運転されている常磐線の特急列車は、上野東京ラインの運行開始に伴い大半が品川発着に。列車名は『ひたち』『ときわ』になる。『ときわ』の愛称は1985年まで常磐線の急行列車で使用されており、30年ぶりの復活だ。
  • 『ひたち』『ときわ』の普通車には新しい着席サービスを導入。全て指定席扱いにする一方、座席の指定を受けずに乗車した場合は空席を利用することができる。座席の指定状況は上方に設置したランプで確認することができる。
  • 上野東京ラインは北陸新幹線延伸開業と同じ2015年3月14日から運転を開始。常磐線も一部の列車が品川駅まで乗り入れる。

JR東日本は10月30日、上野東京ラインの運行開始(2015年3月14日)にあわせ、品川(東京都港区)~いわき(福島県いわき市)間を結ぶ常磐線特急『ひたち』『ときわ』を運行すると発表した。同時に新しい着席サービスなどを導入する。

常磐線では現在、特急『スーパーひたち』『フレッシュひたち』が上野~土浦・勝田・高萩・いわき間で運行されている。上野~東京間を結ぶ東北縦貫線(上野東京ライン)の整備により東海道線方面への直通運行が可能になることから、常磐線の特急も日中全ての列車と夕・夜間帯の一部を品川発着とし、停車駅を絞った「速達タイプ」の『ひたち』と、停車駅が多い「停車タイプ」の『ときわ』を運行する。上野発着の常磐線特急も引き続き運行される見込みだが、列車名は『ひたち』『ときわ』に統一される模様だ。

『ひたち』『ときわ』は普通車とグリーン車を連結。現在の『スーパーひたち』『フレッシュひたち』はグリーン車が全席指定席で、普通車は指定席と自由席の2種類が設定されているが、『ひたち』『ときわ』はグリーン車・普通車とも全て指定席扱いとし、普通車には新たな着席サービスを導入する。

普通車の座席上方には、座席の指定状況を示すランプを設置。赤点灯は「空席」、黄色点灯は「まもなく指定席発売済の区間」、緑点灯は「指定席発売済の区間」を示す。座席の指定を受けずに乗車する場合、「座席未指定券」を購入すれば乗車できる。この場合は赤ランプが点灯している空席を利用するか、またはデッキなどでの立席利用となる。

『ひたち』『ときわ』は独自の特急料金を設定。乗車前にあらかじめ購入する事前料金は、大人・普通車が50kmまで750円、100kmまで1000円、150kmまで1550円、200kmまで2200円、300kmまで2500円となり、座席未指定券も同額で発売する。ただし、乗車後の車内では座席未指定券のみの発売となり、事前料金より260円(大人)高い車内料金での発売になる。上野~いわき間では現在の『スーパーひたち』『フレッシュひたち』指定席(通常期)より140~400円安くなるが、自由席との比較では120円~380円高くなる。

グリーン車は普通車のような新サービスを導入せず車内料金も設定しないが、利用料金は変更。特急料金とグリーン料金の合計(大人)は50kmまで1260円、100kmまで1510円、150kmまで3090円、200kmまで3740円、300kmまで5070円になる。上野~いわき間では現在より400円安くなる。

《草町義和》

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