毎年、最高点を入れるのは、若い世代や普通に働いている人が買える常識的な価格で、感動や満足感が高いクルマであることがひとつの条件だと決めています。その点で今年は、『デミオ』が最もふさわしいと考えました。コンパクトなサイズでクリーンディーゼルの「SKYACTIV-D」を搭載し、その利点を幅広いユーザーが手にできるようにしたことは、多くの人のカーライフをより豊かにする素晴らしいものだと思います。そしてCクラスは、「妥協なきクルマづくりとはこうあるべき」という姿勢までも見せてくれたような、心から感心させられる1台。『i3』はクルマそのものだけでなく、製造課程から素材などまでサスティナビリティを追求し、クルマ社会全体に未来への希望を与えてくれた気がします。また、『レヴォーグ』と『ハスラー』は今の日本のカーライフをしっかり見つめて、新しい魅力を創造してくれたクルマだと思います。どれも個性的だった今年のクルマたち。ただ来年はもう少し、日本車勢の元気に期待したいところです。マツダ『デミオ』:10点メルセデスベンツ『Cクラスセダン』:5点BMW『i3』:5点スバル『レヴォーグ』:4点スズキ『ハスラー』:1点まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト映画声優、自動車雑誌『ティーポ(Tipo )』編集者を経て、カーライフ・ジャーナリストとして独立。現在は雑誌・ウェブサイト・ラジオ・トークショーなどに出演・寄稿する他、セーフティ&エコドライブのインストラクターも務める。04年・05年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本カー・オブ・ザ・イヤー(2005-2012等)選考委員、AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。公式ブログ『運転席DEナマトーク!』他アップ中。