オムロン(京都市下京区)は、CEATEC JAPAN 2014(10月7~11日、幕張メッセ)で、自動車メーカーなどへ供給予定の「マルチオプティカルセンサ」を展示。同社コア技術である「センシング&コントロール」を応用化した最新オートメーション技術を紹介した。
この車載用マルチオプティカルセンサ(Multi Optical Sensor)は、距離センサ(追突警報)・雨滴センサ(オートワイパー)・照度センサ(オートライト)の各機能をひとつにしたもの。実機は、電波の発信部と受信部がセットになった車載キットだ。
「これまでよりも長い距離を測ることができて、より安全で確実な警報やスイッチオンが可能となった。さらに省スペース化・低コスト化を実現し、コンパクトカーや軽自動車への搭載を可能に。こうした安全で快適な機能をより多くの車両に搭載していくことで、持続可能なクルマ社会の実現に貢献したい」と同社の担当者は話す。
同社製品は、一般家庭では血圧計や体温計などで知られる。「オムロンのコア技術“センシング&コントロール”をさまざまな領域に応用し、ファクトリーオートメーションに貢献し続けている」と担当者。
「例えば1960年代には世界初となる駅自動改札機の試作機を生んだ。また、これらのノウハウが車載電装部品事業にもいかされ、パッシブエントリーや電動パワーステアリングコントローラー、マルチオプティカルセンサなどが生まれた」(担当者)。
このマルチオプティカルセンサについて同社は、「各種テストを経て2~3年後には自動車メーカーなどに供給される予定」という。