カーナビ音声認識機能はキャズムを超えたか…ニュアンス調査で読み解く利用実態

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カーナビ音声認識機能利用度
  • カーナビ音声認識機能利用度
  • 音声認識機能に対する満足度
  • 音声入力機能の課題
  • ニュアンスコミュニケーションズのオートモーティブビジネスユニットのマーケティングマネージャーを務める村上久幸氏
  • ニュアンスコミュニケーションズの音声UIエキスパートの平沢純一氏
  • カーナビ音声認識機能はキャズムを超えたか…ニュアンス調査で読み解く利用実態
  • カーナビ音声認識機能はキャズムを超えたか…ニュアンス調査で読み解く利用実態
ニュアンスコミュニケーションズは、カーナビにおける音声認識機能の利用実態調査を実施。9月18日にその結果を発表した。

調査は2011年以降に車を購入した男女を対象に、インターネットアンケートで8月に実施。

まず音声認識機能を持つカーナビ利用者約6400人に対してその利用を聞いたところ、53%が「利用している」と回答。前回2012年の調査に比べ、13ポイント上昇した。

上記ユーザーのうち2011年から14年式の自動車を所有している人(1101名)に音声認識機能に対する満足度を聞いたところ、年式を追うごとに満足度は向上。2014年式では63%が「満足」または「まあ満足」と回答している。音声認識機能を利用する利用する理由は、「簡単だから」「運転に集中できるから」「負担が少ないから」の3つが「とてもそう思う」「まあそう思う」合算で8割を超えた。

また音声入力機能の課題としては「やりとりが長い」が51%でトップ。ただし、長年課題とされてきた「認識されない」は前回調査と比較して、5~10ポイント減少しているという。

今回の調査では、2年間で音声認識機能の活用は着実に進展しており、ユーザーの満足度も向上していることが明らかとなった。

ニュアンスコミュニケーションズのオートモーティブビジネスユニットのマーケティングマネージャーを務める村上久幸氏は、「日本市場は欧米に比べて音声認識が使われない、という声をよく聞くが、すでに一定の利用ユーザーが存在し、なおかつ増加傾向にあることは今回の調査で明らかになった」と説明。

また村上氏は「当社は世界のさまざまな言語で音声認識・音声入力エンジンを提供しており、ティア1サプライヤーやカーメーカーには当社のワールドワイドな競争力を訴求している。スマートフォンの影響もあり、音声認識のニーズは今後も着実に高まっていくことは確実なので、より高精度・高機能な音声認識エンジンでそのニーズをきちっと受け止めていきたい」と自動車業界に対しての浸透をさらに図っていく考えを示した。

また別の調査ではスマートフォンのみ使っているユーザーと、カーナビとスマートフォン双方を使っているユーザーとで、音声認識機能の利用割合を聞いたところ、「スマートフォン電話帳の検索と発信」「アプリを開く」「SNSやメール、LINEなどメッセージ」などではナビ/スマホ併用ユーザーの利用割合がスマホのみユーザーを大幅に上回っている結果を明らかにした。同社の音声UIエキスパートの平沢純一氏によれば、「実用面で音声認識機能を使いこなしているカーナビ/スマホ併用ユーザーに対し、スマホのみユーザーは「雑談・暇つぶし」用途が併用ユーザーの利用割合を上回っており、音声認識機能の利用実態がかなり異なる」と分析。

日本では音声認識は世界に先駆けてカーナビで普及したため、独自の発展を遂げたが、大きな広がりを見せるにまでは至っていない。スマートフォンの爆発的普及と、OSレベルでの音声入力機能の実装と精度向上により、向こう数年でカーナビを含む他デバイスでの音声入力ニーズを大きく拡大させる可能性は十分にありそうだ。
《北島友和》

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