日産自動車の木村昌平副社長は9月8日に追浜工場(神奈川県横須賀市)で記者会見し、仏ルノーとの生産分野などでの協業について「補完関係をさらに加速させていく」と表明した。
日産とルノーは今年4月に、研究・開発や生産技術・物流など4機能の統合強化を推進する体制を敷いた。生産畑出身の木村副社長は、生産技術・物流部門の両社のアライアンス副社長として推進責任者に就いた。
日産の追浜工場は『ジューク』などの生産とともに、世界のマザープラントとして生産要員の育成なども担っている。現在もルノーが2016年に立ち上げ予定の中国合弁工場の要員を数十人受け入れ、研修している。
この工場はルノーが東風汽車と合弁で湖北省武漢に建設中であり、従業員の採用なども進んでいる。ルノーは自国にも生産要員の育成機関を有しているが、中国合弁の要員は日本で研修した方が、地理的にも有利として、日産に委託した。木村副社長はこうした人材育成だけでなく、グローバルでの工場相互活用など「アライアンス生産を加速させていく」と表明した。