京阪電気鉄道は9月5日から、リニューアル工事が完了した6000系電車6011号編成(8両)の営業運転を開始した。
6000系は1983年に登場した京阪電鉄の電車。この頃、京阪では架線電圧を600Vから1500Vに昇圧する工事が実施され、1500Vに対応できない旧式の車両を置き換えるために開発された。1993年までに112両(8両編成14本)が製造され、現在は京阪で最も多い車両となっているが、初期に製造された車両は登場から30年以上が経過しており、このほどリニューアル工事を順次実施することになった。
今回のリニューアルでは、京阪の最新型車両である13000系電車のインテリアデザインをベースとし、客室内は内装材の取換えや座席の更新、通話型非常通報装置の設置、握り棒の増設などを実施。さらにパネルヒーター付きの車椅子スペースや液晶型車内案内表示器、扉開閉予告灯、ドアチャイムなどを設置してバリアフリー化に対応した。
また、制御装置などの機器も改修し、故障に対する予防保全や機器の保守軽減を図っている。車内照明やヘッドライト、行先表示器には発光ダイオード(LED)を採用して省エネルギー化を図った。
京阪は今後、年に1~2編成のペースでリニューアル工事を実施し、2021年度までに全車両のリニューアルを完了するとしている。