【スーパーフォーミュラ第3戦】中嶋一貴が今季初優勝…終盤の雨で大混乱の展開に

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今季初優勝を飾った中嶋一貴。写真:TOYOTA(予選日)
  • 今季初優勝を飾った中嶋一貴。写真:TOYOTA(予選日)
  • 左から優勝の舘信秀トムス監督、2位の平川、優勝の一貴、3位の国本。
  • 表彰式の時には、カサの出番が必須なほどの雨に。
  • ポール発進のカルダレッリは終盤にリタイア。
  • ロシターはスリックタイヤでコースにとどまり、最終的に8位。
  • オリベイラは長くトップを走りながら、不運もあってスピン、リタイアに終わる。
  • ロッテラーはスリックタイヤでコースにとどまった組のトップ、6位でフィニッシュする。
  • ホンダ勢最上位は5位の山本尚貴だった。写真:Honda(予選日)
13日、富士スピードウェイで開催された全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)第3戦決勝は、終盤の雨で一気に展開が変わり、レインタイヤへの交換策を選択したマシンが最終的なトップ5を占拠、中嶋一貴が今季初優勝を達成した。

順位変動の少ない展開に終始するかと思われた250kmレース(55周)が、終盤になって大きく動いた。昼前後から時折雨がパラつくなど、14時過ぎにスタートした決勝レースはもともと微妙な気象状況下での戦いとなっていたが、それもあって、早めに給油&タイヤ交換を行なう陣営は出てこず、レースの流れは落ち着いていた。ところが終盤45周目に、ラップタイムを10秒近く落とすほどの雨が降ってきたのである。

真っ先にギャンブルに出たのは5位を走っていた石浦宏明(#38 P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)だが、彼が45周終了時にピットインしてレインタイヤに履き替えた後、しばらく他車は判断を保留していた。しかし、49周目にトップを走るジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 Lenovo TEAM IMPUL/トヨタ)がスピン、コース上にストップする波乱が発生し、セーフティカー(SC)導入となる。この前後でレインタイヤへの交換のためにピットインするマシンが増え、順位関係が一時的な混乱状態に陥ってゆく(オリベイラのスピンは、前にいた周回遅れのマシンのクラッシュの余波を受けたもののようで、なんとも不運な状況だった)。

SC先導走行中に隊列が落ち着くと、トップはスリックタイヤでコースにとどまったアンドレ・ロッテラー(#36 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)。同じくスリックタイヤ維持を選んだジェームス・ロシター(#3 KONDO RACING/トヨタ)とナレイン・カーティケヤン(#20 Lenovo TEAM IMPUL/トヨタ)が2~3位に続き、4~7位にレインタイヤ組の一貴(#37 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)、平川亮(#7 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)、国本雄資(#39 P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)、石浦が並ぶ形勢になる。

残り3周でレースが再開されると、レインタイヤ組のギャンブルが成功したことが明らかに。ロッテラーらドライタイヤのトップ3は次々にレインタイヤ組の先行を許し、最終的にはロッテラー、カーティケヤン、ロシターの順で6~8位でゴール。一貴、平川、国本、石浦がトップ4に躍り出て、途中一時は平川が先頭に出る場面もあるなどしたが、結果的にはレース再開時の順番でフィニッシュ、一貴が今季初優勝を飾った。

レース中盤までは6位に落ち着いてしまいそうな流れだった一貴は、「みっともない内容だったので、勝ったけど、嬉しいのと恥ずかしいのが半々くらいの気持ちです」と、チャンピオン経験者らしい実感を吐露。ただ、開幕戦ではトップを走りながらもSCのタイミングによる不運で勝機を逸した経緯があるだけに、「今季のSFではいいことがなかったので、たまにはこういうこと(幸運)があってもいいのかなと思いました」とも語る。一貴はこれでチャンピオン争いのトップに浮上。2年ぶりの王座獲得に向け、「このまま流れに乗っていけたらな、と思います」。

2位になった20歳の平川は参戦2年目、これがSF初表彰台となった。3~4位に国本、石浦のセルモ・インギング勢が続き、5位はやはりレインタイヤへの交換を選択していた山本尚貴(#1 TEAM 無限/ホンダ)。タイヤ的にはレイン選択組がトップ5独占、エンジン的にはトヨタがトップ4独占、ドライバー的には日本勢がトップ5独占というかたちになっている。ポール発進のアンドレア・カルダレッリ(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)は4位走行中の45周目にコースアウト、リタイアだった。

次戦第4戦はツインリンクもてぎのロードコースが舞台。8月23日に予選、24日に決勝という日程で開催される。
《遠藤俊幸》

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