イタリアの高級車メーカー、マセラティ。同社のイタリア工場での一部従業員のストライキに関して、親会社のフィアットが非難する声明を発表した。
ストライキが起きているのは、マセラティのイタリア・グルリアスコ工場。2019名の全従業員のおよそ1割にあたる209名が、ストライキを実施。マセラティ車の生産に影響が出ている。
6月16日、フィアットは声明を発表。マセラティのグルリアスコ工場のストライキについて、「会社と労働者の双方にとって、非常にネガティブな結果を招いている」と述べ、これを非難した。
グルリアスコ工場はもともと、ベルトーネの工場。フィアットが買収後、大型投資を行い、製造設備を改修。2013年1月から、マセラティの新型『クアトロポルテ』の生産を開始した。7月からは、新型『ギブリ』も生産。
フィアットがこのストライキを非難するのには、理由がある。それは、グルリアスコ工場で組み立てられる新型クワトロポルテと新型ギブリの世界販売が、好調なため。フィアットによると、同工場製のマセラティ車の90%以上が輸出されているという。
フィアットは声明の中で、「グルリアスコ工場では、旧ベルトーネの従業員を1000名以上雇用し、1300名の追加雇用も創出した」と説明。工場周辺の雇用に貢献していることをアピールしている。