2010年にスウェーデンの高級車メーカー、ボルボカーズを買収して、一躍有名になった中国の浙江吉利控股集団(ジーリー ホールディンググループ。以下、吉利)。同社のトップが、今後のボルボカーズとの関係について、興味深い発言を行った。
これは5月末、浙江吉利控股集団の李書福 会長が明らかにしたもの。同会長は、今後のボルボカーズと吉利の関係について、「吉利とボルボは、親子ではなく兄弟のような関係。目指すのは、フォルクスワーゲンとアウディの関係だ」と述べた。
2010年、吉利は米国の自動車大手、フォードモーターからボルボカーズを買収。ボルボカーズを傘下に収めて以来、様々な戦略を打ち出してきた。
例えば2013年2月、ボルボカーズと吉利は共同で、スウェーデン・ヨーテボリに、研究開発センターを設立すると発表。両社はCセグメントサイズの新型プラットホームの共同開発に乗り出すなど、連携を強めている。
今回の李書福 会長の発言では、フォルクスワーゲンとアウディが研究開発や基本技術を共用しながら、異なるブランドそして商品ポジションを実現していることを、高く評価。ボルボカーズをさらなる高級ブランドへ育て、その相乗効果で吉利の「ジーリー」ブランドを、バリュー・フォー・マネーかつ高品質なブランドへ変えていく意気込みを示している。