国土交通省は、防災や救急用のヘリコプターなど、小型航空機が悪天候時でも確実に飛行できる経路を設定、試行運用を開始すると発表した。
将来航空交通システムのあり方を検討する「将来の航空交通システムに関する推進協議会」(CARATS推進協議会)は、防災・救急・報道などに活躍が期待されるヘリコプターなど、小型航空機に対する利便性・安全性の拡大を検討している。
今回、運航者の要望も踏まえて、悪天候時でも小型機が安全、確実に飛行できるよう小型航空機に特化した飛行経路「RNAV経路」を設定し、試行運用を開始する。RNAVは、GPSなどを利用して柔軟な経路を飛行する広域航法。
試行運用は5月29日、大島付近~八丈島付近の経路で実施する。消防防災航空隊、新聞社が参加する予定で、設定したRNAV経路の運航上の課題の抽出、管制運用に与える影響などを評価する。
これにより特に伊豆諸島への迅速な防災活動や救急活動に備える。今年度、試行を実施し、試行の結果を踏まえて、他地域にも拡大していく予定。