GSユアサは4月24日、第46回市村産業賞において、「アイドリングストップ車用の高効率・高耐久鉛電池の開発と実用化」の功績が認められ、「貢献賞」を受賞した、と発表した。
今回の受賞では、二酸化炭素削減に効果があるアイドリングストップ車(IS車)の普及を促進する技術として、高耐久性能と回生充電受入性能を持つ自動車用鉛電池を開発し、実用化させたことが評価された。
受賞者は、同社グローバル技術統括本部 自動車電池技術部 部長の大前孝夫氏、同社同統括本部 同技術部 グルプマネージャーの細川正明氏、同社同統括本部 技術開発本部 第三開発部 担当課長 坪井裕一氏の3名。
最近、IS車の開発・普及が進展しており、IS車に搭載される鉛電池には、IS車特有の過酷な使用環境に適応できる高効率で、高い耐久性能を実現することが求められていた。
そこで、同社は、1.正極活物質の高密度化・劣化抑制添加剤技術、2.負極耳部の耐食性合金表面被覆処理、3.負極活物質のカーボン添加技術、4.電解液への新規添加剤技術を開発し、同社従来比でIS車用途を模擬した耐久性能を4.2倍(同社調べ 電池工業会のアイドリグストップ寿命試験による)に、短時間の充電を模擬した回生充電受入性能を3倍(同社調べ 車両走行のブレーキ回生を想定した短時間での充電受入性試験による)に工場したIS車用鉛電池を実現した。
今回の開発技術による同社IS車用鉛電池は、すでに多くの自動車メーカーのIS車に採用されている、という。