【ボルボ S60 T6 AWD Rデザイン 試乗】高回転域で発揮される気持ち良いパワー感…松下宏

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ボルボS60
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ボルボ「60」シリーズのフラッグシップモデルとなるのが「T6 AWD Rデザイン」だ。このモデルだけが直列6気筒エンジンを搭載し、駆動方式もAWDを採用している。

横置きに搭載される6気筒エンジンは、インタークーラー付きターボの装着で304kW/440Nmをのパワー&トルクを発生する。今回の試乗車にはポールスター・パフォーマンス・パッケージがインストールされていて、動力性能が329kW/480Nmに向上した仕様となっていた。

ボルボ車は一般に、安全への配慮などから車両重量が重くなる傾向にあり、今回の試乗車はAWDであることも含めて1770kgとかなり重かったが、これだけの動力性能があれば走りに関して不満を感じることはない。箱根ターンパイクの上り坂も力強く駆け上がっていく。

ポールスターはベース車に対してより高回転域まで使うような設定になっているから、回したときのパワー感は上々で、6500回転からのレッドゾーンに近い領域まで使える。エンジン性能をいっぱいに引き出して走っている感覚が気持ち良い。

同時に、Rデザインには専用にチューンされた足回りが用意されているので、この動力性能をしっかり受け止め、更にAWDで効率的に路面に伝えている。より安心感のある走りだ。

注文を付けるとしたらブレーキ性能だ。急な下り坂でハードブレーキングを繰り返すと、ペダルストロークがやや深くなって、踏みごたえにも変化が出てきた。ブレーキは基本的に余裕があるほど良いので、さらに充実した仕様が欲しい。

S60 T6 AWD Rデザインの価格は600万円を超える。充実した装備や仕様を備えるとはいえ、完全にプレミアムモデルの価格帯である。走りの魅力は十分だが、だれにでも勧められる価格ではない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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