今季参戦の11チーム19台に、ホンダエンジン開発車両(今季GP2参戦の伊沢拓也がドライブ)を含めた20台の参加となったが、タイムシート上位はトヨタ勢が占め続ける展開となった。午前は09年王者のロイック・デュバル(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)、午後は11年王者であるロッテラー(#36 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)がそれぞれトップタイムを記録。午前と午後の総合一番時計はロッテラーの1分37秒002だった。これは昨年同時期のテストでの首位タイム、熟成極まっていた先代車がマークした1分36秒574(装着ブリヂストンタイヤは同スペック)には及ばないものの、この日が実質初の本格テスト機会であったことを考えれば、新車のスピードポテンシャルは相当なものと言えよう。
ロッテラー、デュバルに次ぐ総合3番手タイムだった12年王者・中嶋一貴(#37 PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)は、「走ってる感覚的には既に去年より全然速いです。もう本当にF1くらいの(水準の)クルマだと言っていいと思います」と、ダラーラ社製の「SF14」と直噴2リッター直4ターボエンジン「トヨタ RI4A」の組み合わせから成るニューパッケージの素性の良さを評した。F1フル参戦経験者の言葉だけに説得力充分、昨年からSFのシリーズ運営団体「JRP」が企図してきた“鈴鹿1分35秒台”も夢ではないかもしれない。
総合タイム4位はジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 TEAM IMPUL/トヨタ)、5位は平川亮(#7 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)で、ここまでが1分37秒台。「ホンダ HR-414E」搭載勢のトップは小暮卓史(#32 NAKAJIMA RACING)の1分38秒612で、総合8位。小暮は「(ホンダ勢云々ということではなく)8位という自分の順位とタイム差を見た場合に、厳しいですね。ただ、エンジンも含めてやることはまだありますし、開幕戦までにはいい状態になるよう頑張っていきたいです」と語っている。
注目の元F1ドライバー、ナレイン・カーティケヤン(#20 TEAM IMPUL/トヨタ)は総合9位、ヴィタントニオ・リウッツィ(#11 HP REAL RACING/ホンダ)は同20位だった。