【JNCAP2013】自動車事故対策機構、衝突試験を一般の招待者にも公開

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公開されたオフセット前面衝突試験では、ホンダ『アコード ハイブリッド』を使用。
  • 公開されたオフセット前面衝突試験では、ホンダ『アコード ハイブリッド』を使用。
  • JNCAPが開始されてから18年、初めて一般の人が試験に招待された。
  • フルラップ衝突試験に用いたトヨタ『クラウン ハイブリッド』を使用し、ハイブリッド車からの負傷者救出デモンストレーションも実施された。
  • つくば市消防本部のレスキュー隊が実際の事故と同様の手順で救出活動を行う。
  • 実際にはクラウン ハイブリッドのドアは手で開けられる状態だったが、「クルマが大破して前席のドアが開かない」、「助手席の乗員は意識不明」という想定で行われた。
  • ハイブリッド車やEVが事故を起こした場合、レスキュー隊員は7000Vの電圧まで耐えるという絶縁服を着用して作業を行う。

自動車事故対策機構(NASVA)は20日、平成25年度(2013年度)の自動車アセスメント試験を公開した。毎年1回、報道向けに試験の様子を公開しているが、今回は初の試みとして抽選で選ばれた一般の方や、交通事故の被害者団体の関係者も招待している。

今年はホンダ『アコード ハイブリッド』を用いたオフセット前面衝突試験を公開。来年度から電気式ハイブリッド自動車や電気自動車を対象に導入する「感電保護性能評価試験」もデモンストレーションとして実施した。

これは電気式ハイブリッド自動車や電気自動車に備わるバッテリーなどの高電圧機器が衝突によっても破壊されず、高電圧が掛かる部分を自動で遮断できるかどうか、固定がなされているかどうかなどを評価対象とするもの。平成25年度までは車室内に限られていたが、以降は車室の内外に評価範囲が広がる予定となっている。

また、以前に衝突試験で用いたトヨタ『クラウン ハイブリッド』を用い、つくば市消防局によるハイブリッド車両からの負傷者救出デモンストレーションも併せて実施している。

また、今回は東京モーターショー会場で一般来場者を対象に実施したアンケートの回答者から抽選で10人を招待。衝突試験の様子を実際に体感してもらう見学会も行った。

試験を実施する日本自動車研究所(JARI)では年に1回、中古車を用いた衝突試験の様子を公開しているが、NASVAとして自動車アセスメント試験を一般向けに公開するのは平成7年の開始以後、今回が初となる。

《石田真一》

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