イタリアの自動車大手、フィアットは1月29日、2013年通期(1-12月)の決算を明らかにした。
フィアットの決算には、2011年6月以降、米国クライスラーグループが連結対象に含まれている。フィアットの発表によると、売上高は前年比3.4%増の868億1600万ユーロ(約10兆4600億円)。一方、営業利益は33億9400万ユーロ(約4750億円)にとどまり、前年実績に対して4.2%減少する。
クライスラーグループを除いた、フィアット単体では、売上高が前年比0.1%増の355億9300万ユーロ(約10兆4600億円)。営業利益は2億4600万ユーロ(約4750億円)で、前年比は27.7%の大幅減となった。
フィアットとクライスラーグループの全体の売上高に占めるフィアットの割合は、41%。これに対して、全体の営業利益にフィアットが占める割合は、わずか7.2%。フィアットの収益構造が、クライスラーグループに大きく依存していることが分かる。
また、2013年の世界新車販売台数(LCV含む)は、440万台。前年比は3%増と、前年の33%増から伸び率が鈍化した。
これは、欧州での販売不振の影響が大きい。フィアットグループ(ランチアやアルファロメオなどを含む)の2013年の欧州新車販売台数は74万0641台で、前年比は7.3%減。ブランド別では、アルファロメオが28.4%減の6万415台と大幅減。ランチア(クライスラーを含む)も20.1%減の7万4818台と不振。主力のフィアットブランドも、マイナス幅は縮小したものの、1.6%減の57万2739台と苦戦している。