日本では2月5日から発売される日産『ティアナ』は、中国向けと、今回より北米向けの『アルティマ』とほぼ共通のモデルではあるが、仕向地の志向性によってわずかながら仕様の違いがあるという。
各国の仕様の違いについて、同社グローバルデザイン本部デザインダイレクターの大月圭介氏は、「日本仕様のエクステリアは、アメリカのアルティマと、中国のティアナの中間の組み合わせだ」と述べる。
具体的には、「リアコンビランプが、中国と同じLEDを使ったリアコンビランプが採用され、また、ラジエーターグリルも、アルティマはグリルの中が黒になるのに対し、日本仕様は中国と同じでメッキを組み合わせ、よりハイグレードに見えるようになっている」という。
そのほか、「中国仕様では、バンパーのサイドなどにメッキモールを使い、よりラグジュアリーな仕様だが、日本向けは、アルティマと一緒でよりスポーティな仕様となる。つまり、北米仕様と中国仕様の中間、いいとこどりに近い仕様になっている」と説明。
テクニカルな面の差異について、同社PV第二製品開発部チーフビークルエンジニアの赤石永一氏は、「基本は共通ではあるが、(デザイン同様)多少市場でのユーザーの志向に合わせて変更している」と述べる。
その差は、「中国のティアナの方がやや乗り心地寄りに振っている。日本仕様は、中国仕様から少しハンドリングサイドに振ったくらいのところで、中国仕様に近いく、アメリカと比べるとやや乗り心地を重視している」という。
赤石さんは、「乗り心地重視にしているとはいえ、先代ティアナに比べるとかなりハンドリングを向上させている」とし、ティアナの資産である快適性は確保しつつ、開発テーマのひとつである、“運転する楽しさを味わう、余裕のある走り”を実現していることを語った。