気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2014年1月15日付
●自動ブレーキ「格付け」国交省導入へ、作動速度で評価(読売・1面)
●トヨタに挑むビッグ3、日米欧三つどもえ、中・小型戦略車も投入(読売・8面)
●経団連会長に榊原氏決定、「経済再生へ歳勢全身全霊」賃上げ取り組み明言(読売・9面)
●脱原発争点に、都知事選、小泉氏が細川氏支持表明(朝日・1面)
●米、エコより大型車、デトロイトショー好調市場反映(朝日・8面)
●トヨタ2年連続世界一、昨年の販売台数(朝日・8面)
●東京五輪、森組織委会長決定、「オールジャパン私の仕事」(産経・1面)
●日航B787発煙成田空港(東京・26面)
●水素価格ガソリン並みに、JX燃料電池車後押し(日経・1面)
●タイ生産,輸出先拡大、トヨタ「カローラ」中近東などへ (日経・11面)
●「A3」シリーズ小型セダン発売、アウディ(日経・11面)
●ホンダの「ヴェゼル」3週間で2万4000台(日経・11面)
●イオン、自転車の専門学校、小売り「その道のプロ」育成(日経・13面)
ひとくちコメント
トヨタ自動車が2013年の世界市場での新車販売台数が2年連続で世界一になることがほぼ確実になったという。きょうの各紙が報じている。
米ゼネラル・モーターズ(GM)発表した13年の販売台数は、前年比4%増の971万台。VWのグループ販売台数(大型トラックなど含む)は約5%増の約970万台だったという。
トヨタの確定台数は今月末に発表するために、現時点では推定値での「世界一」だが、グループのダイハツ工業と日野自動車を含む13年の世界販売を前年比2%増の996万台と見込んでおり、「ほぼ計画通りになる」とみられることで、各紙も発表を待ちきれずに取り上げた。
ただ、リーマン前に羹に懲りたトヨタは「台数よりも利益」にこだわる経営姿勢を貫いているが、きょうの読売の経済面は「トヨタに挑むビッグ3」とあおる見出しになっている。開催中のデトロイトショーの展示車の傾向とともにレポートしているが、米ビッグ3やVWなども日本勢が得意とする中・小型車を含む戦略車で、真っ向勝負を挑むとして「日米欧三つどもえの大競争は激しさを増している」と伝えている。
古い記者なら「トヨタに挑む」には違和感がある人も多いだろう。ひと昔前なら「やっとGMの背中が見えた」となるのだが…。「世界一」をあおるメディアに対して、トヨタマンがどこまで冷静になれるかどうかも興味深い。