オートサロンの会場内を歩くと、実に様々なカスタムカーが並べられていて、見ているだけで楽しいが、そんな中でも一際ユニークなモデルを発見。アメリカ映画の街角のシーンでは頻繁に登場する、あの黄色いスクールバスを軽自動車で再現しているのだ。
「クールバス」と名乗るこの車両を製作したのは神奈川のカスタムメーカー、Blow。同社は軽自動車をベースにアメリカのレトロなミニバン風に見えるコンバージョンキットを販売している。その最新作が、このスクールバスで、つい2日前に完成したばかりだとか。
フロントマスクはフェンダーとボンネット、フロントパネルまでをカウルで一体成形することで実現している。リヤも特徴的な非常口を刻み込んで再現しており、何とも可愛いのである。
しかもリフトアップしているために堂々として見えて、とても軽自動車には見えない。ちなみにルーフに構造物を付けて車高を上げるのはNGだが、リフトアップに制限はなく、ここまで持ち上げても軽ナンバーを維持出来るそうだ。
こうしたコンバージョンキットはエアロパーツ同様、ボディパネルの型を製作するほか、樹脂パーツも金型などを製作する必要があるので、30台くらい売れないと採算が取れないそうだ。それには大体3年はかかるというから大変だ。同社では、内外装のアクセサリーパーツも製作しており、こちらの方が利益を出しているというから、コンバージョンキットはスタッフの熱意と趣味の賜物と言えるかも。
5.5インチのリフトアップまで含めると完成までの総費用は150万円ほどと、もう一台買えるくらいの費用になってしまうが、注目度は抜群。これで子供を幼稚園に送り迎えするお母さんを見てみたい、と思うのは筆者だけではないだろう。