川崎重工、台湾・台中港LNG受入貯蔵設備向けLNGタンクを受注

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川崎重工、LNG受入基地の参考画像(出典:川崎重工Webサイト)
  • 川崎重工、LNG受入基地の参考画像(出典:川崎重工Webサイト)

川崎重工業は、台湾大手建設会社である栄工工程とのコンソーシアムが、台湾中油(CPC)が台湾の台中港に建設するLNGタンク3基を受注したと発表した。

受注金額は約270億円で、2018年12月に設備が完成する予定。

今回の受注は、台湾の国営石油ガス会社であるCPCが、台中港LNG受入基地の設備を増設するのに伴うもの。受注した設備は、マイナス162度のLNGを保つため、極低温用材を用いた内槽タンクとプレストレストコンクリート構造の外槽タンクの間に断熱層を持つ容量1万6000立方メートルの地上式LNGタンク3基と、LNG払出ポンプ、低温配管などの付属設備で構成する。

台湾で唯一LNG事業を展開するCPCは、現有設備を高回転で運用していることに加え、台湾での原子力発電からの発電燃料転換に向けた世論の高まりに合わせ、新たに、中東、アジア・オセアニアからのLNG輸入を決定するなど、LNG受入能力を増強している。

今回、価格競争力に加えて、川崎重工の技術力が総括的に評価され、受注を獲得できたとしている。

川崎重工は、国内の大型LNGタンクで50%を越えるシェアを占めている。海外市場でも、国際石油開発帝石が中心となってオーストラリア北部準州ダーウィン市郊外で進めているイクシスプロジェクト向け低温タンク4基を受注し、建設している。このほか、スペインの大手エンジニアリング会社であるテクニカス・レウニダスとの技術提携により、チリと中国で、川崎重工の設計施工技術に基づくLNGタンク4基も建設中。

川崎重工は、LNGタンクをプラント・環境事業の中核製品とし、国内外のプロジェクトで受注拡大を目指す。

《レスポンス編集部》

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