もはや「磁気券」も懐かしの存在に…片道乗車券を含めた完全ICカード化を進めている香港鉄路(香港MTR)は12月8日から、1970・1980・1990年代の乗車券デザインを模した「最後の磁気券」記念切符3種を発売する。
香港ではMTRやバスなど交通機関をはじめ、電子マネーとして使える非接触式ICカード「オクトパス」が幅広く普及。MTRはこれまで磁気券のまま残っていた単程車票(片道乗車券)についても、10月から順次非接触ICカードへの切り替えを進めている。
3種の記念乗車券は1970年代版が12月8日、1980年代版が15日、1990年代版が22日に発売。それぞれの時代の代表的な車両の形をしたUSBメモリ(4GB)が付属し、価格は95香港ドル(約1230円)となっている。
片道乗車券も含め磁気券を廃止し、非接触ICカードに切り替えた例は、既にシンガポールや韓国・ソウルに見られるほか、近年開業の海外の都市鉄道では乗車券代わりにICチップを内蔵したコイン形のトークンなどを使用する例が増えている。