4年連続で世界チャンピオンとなったセバスチャン・ベッテルがアブダビGPでも優勝し、ミハエル・シューマッハとアルベルト・アスカーリに続き、3人目のシーズン中7連勝するというF1の記録を達成した。
ベッテルはチームメイトのマーク・ウェバーと共にフロントローからスタートし、第1コーナーでトップに立つと、そのまま二度と後方を振り返る必要は無かった。彼は今季11勝目のチェッカーフラッグを受け、ニコ・ロズベルグが3位で表彰台に立った。4位にはロマン・グロージャンが入ったが、彼のチームメイトであるキミ・ライコネンは、予選終了後の検査で最後尾からのスタートとなり、第1ラップでケータハムの車と接触してリタイアするという悲惨な週末となった。
ポイント争いは若干混戦となり、フェラーリのフェルナンド・アロンソはコース外での追い抜きのペナルティーを免れて5位となり、フォース・インディアのポール・ディ・レスタが6位となって、同じ英国人のルイス・ハミルトンを凌駕した。他にもフェリペ・マッサとセルジオ・ペレス、エイドリアン・スーティルがトップ10を占めることとなった。
ベッテルはこの勝利によってキャリア通算37勝目を挙げ、今季残りの2戦で勝利することによって、シューマッハの年間13勝の記録に並ぶこととなる。またライコネンのリタイアによって、アロンソのランキング2位はほぼ確定となった。
コンストラクターズ選手権はレッドブルが1位確定だが、2位争いは激しくなり、メルセデスとフェラーリの差はわずか11ポイントで、ロータス・ルノーもそれほど遠い位置にいないので、最終戦までもつれそうな気配である。
残り2戦となったF1は、2週間後に米国のテキサスでGPが開催されることとなる。