三菱重工業は、東京ガスと発電出力1000kWのガスコージェネレーションシステムの新製品を共同で開発した。11月1日から販売開始する。
共同開発した製品は、従来品である930kWガスコージェネレーションシステム「GS16R」をベースに開発した。ガスエンジンを従来品の1500回転/分から1000回転/分へ低回転化することで、部品の摩耗速度を低下、メンテナンス周期の延長を図った。
シリンダ内をピストンが上下するストロークをGS16Rよりも長いストロークとすることなどで、エンジンを低回転化させながら発電出力を増大させることに成功。
また、従来品で使用されていた制御技術を高度化した。これによって定格出力1000kWクラスで最高水準の発電効率42.3%、総合効率78.5%を達成した。
メンテナンスコスト周期の延長、発電効率と総合効率の向上により、ランニングコストを低下させ、導入費用を投資回収するための期間(投資回収期間)を従来品と比較して3年程度短縮することが可能としている。
機器本体の全幅についても従来品と比較して500mmコンパクト化した。
ガスコージェネは、省エネ性・環境性に優れた分散型エネルギーシステムで、BCP(事業継続計画)や節電などの観点から、需要が高まっている。三菱重工と東京ガスは、これまでのガスコージェネの開発で培った技術を活用するとともに、エンジン回転数を低下させるコンセプトを導入して新商品を開発した。
再開発物件などの業務用大規模施設から、中小規模の工場などの産業用途まで、幅広い顧客に提案し、コージェネレーションシステムの普及拡大を目指す。