古野電気は、チャート機能付き航海用レーダー(チャートレーダー)の新製品「FAR-3000」を開発した。2014年春から販売開始する予定。
新製品は、電波の発振部に固体化(半導体)素子を、同社で初めて採用した。また、海況に応じて表示映像を調整する自動クラッタ除去機能を付加した。
新製品は、従来機種「FCR-2xx9」と同様、電子海図情報表示システム(ECDIS)、コニング表示装置、アラートマネジメントシステムなどと接続して一体運用・操作が可能なマルチファンクションディスプレイ機能を備えたチャートレーダー。
探知距離と電波の周波数帯域によってXバンドと、Sバンドのモデルを取り揃える。Sバンドについては、電波の発振部にマグネトロンを採用したモデルと、同社初となる固体化素子を採用したモデルの2種類を開発した。固体化素子を採用するモデルは、マグネトロンの定期交換が不要となるため、ランニングコストとメンテナンス性が高いほか、近距離探知性能や映像表現の向上を図った。
また、ボタンひとつで海況(Calm/Rough Sea/Hard Rain)に応じて、感度を自動調節し、海面/雨雪除去機能を最適に作動させる「自動クラッタ除去機能」を新たに搭載した。空力抵抗と温度上昇の抑止を目的にアンテナ部のデザインを一新し、アンテナの耐久性向上も図った。