国交省、BRT導入を推進するための施策を検討へ

鉄道 行政
道路の中央車線をバス専用車線とした韓国・ソウルのBRT。一般車のバス専用車線への進入は厳しく禁じられており、一般車線が激しい渋滞であってもバスはすいすい走ることができる。
  • 道路の中央車線をバス専用車線とした韓国・ソウルのBRT。一般車のバス専用車線への進入は厳しく禁じられており、一般車線が激しい渋滞であってもバスはすいすい走ることができる。
  • イランの首都・テヘランのBRTは、中央車線を柵で区切ってバス専用車線としている。停留所も道路中央部に設けられており、まるで鉄道駅のプラットホームのようだ。
  • 日本では名古屋の基幹バスがBRTに準じた交通システムといえ、道路中央に基幹バスの車線と停留所が設けられている。ただしラッシュ時以外は専用ではなく優先車線となるため、一般車も進入する。
  • 最近は廃線跡など鉄道の敷地を転用したバス専用道をBRTと呼ぶケースが増えている。写真は茨城県の鹿島鉄道線跡地をバス専用道に転用した「かしてつBRT」。専用道の両側に鉄道時代のプラットホームが残っている。

国土交通省は、地域交通の利便性向上する手段として注目されている「BRT」(バス・ラピッド・トランジット)の現状・課題を検討するとともに、今後の推進方策を検討すると発表した。

BRTは、連節バスやPTPS(公共交通優先システム)、バス専用道、バスレーンなどを組み合わせることで、速達性・定時性の確保、輸送能力の増大が可能となる高次の機能を備えたバスシステム。地域の実態に応じ、連節バスなどを中心とする交通体系を整備していくことで、地域公共交通の利便性の向上、利用環境の改善が図られる。

現在、全国各地でBRT導入に向けた取組みが行われているが、国交省では、これらの取組みを総合的、加速的に推進していくためには、これまでの取組みを通じて得られたノウハウの共有などを図る同時に、連携強化や制度改善の必要があると判断、具体的な施策を検討していく。

まずバス事業者、バスを製造する自動車メーカー、地方公共団体、学識経験者などをメンバーとして、BRTの現状・課題の検討や、今後の施策を検討するため「BRTの導入促進等に関する検討会」を設置して検討していく。

最初の検討会を10月24日に開催し、BRT導入事業者や行政機関などから現状を報告してもらうとともに、連節バス導入促進ガイドラインについて検討する。

《レスポンス編集部》

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