【スマートモビリティアジア13】トヨタ自動車 田中義和氏「水素ステーションの整備がポイント」

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燃料電池車のキーマン、トヨタ自動車製品企画本部 田中義和氏(スマートモビリティアジア13)
  • 燃料電池車のキーマン、トヨタ自動車製品企画本部 田中義和氏(スマートモビリティアジア13)
  • 水素ステーション整備のための3つの課題(スマートモビリティアジア13)
  • 水素ステーション普及のロードマップ(スマートモビリティアジア13)
  • 世界中を見渡すと、進捗状況に不透明な部分も残るという(スマートモビリティアジア13)
  • 2020年代からの本格普及期には年間数万大規模での導入を目指す(スマートモビリティアジア13)
  • 10月7日~10日に東京で燃料電池車のプロトタイプカーを披露(スマートモビリティアジア13)
  • スマートモビリティアジア13
  • 初代プリウスの開発体制と同等で開発中の燃料電池車は2015年販売予定(スマートモビリティアジア13)

福岡で開催されたスマートモビリティアジア2013。燃料電池車のキーパーソンが集まった講演で、トヨタ自動車の製品企画本部 田中義和氏は、燃料電池車の普及に向けて「水素ステーションをどういうふうに整備していくかが一番のポイント」と強調し、3つの課題を指摘した。

一つ目がステーションの数。田中氏「まずはしっかり数を増やすことが必要で、2015年に向けて100カ所を4大都市圏を中心に設置して、それを起爆剤にしてステップバイステップで広げていく」と、数の必要性を説いた。

二つ目が水素ステーション建設にかかるコスト。田中氏「ステーションの技術開発も、安くて数を多く作れるステーションの技術開発をする必要がある。現在、1ステーションあたり4~5億円と言われており、ガソリンスタンドは1億円なので、比べると非常に高い。一方で、ドイツの会社には1億とか1億5000万でできるというので、そういったところを活用してコストを下げていかなければならない」と述べた。

三つ目が水素ステーションに対する規制。田中氏は「今、日本においては多くの規制があって、それがある意味ステーションコストを上げているところがある」と指摘、「水素は危ないといった心配の声がありますが、そういった部分をクリアして、皆さんが安心して車を買い求められるようにしなければならない」との考えを示した。

これらの課題を踏まえつつ、田中氏は「我々車メーカーとしては、2015年にセダンタイプの燃料電池車を発売します。これは世界中、水素インフラが用意される地域では何処にでも導入しますし、日本においてはここ福岡を含む4大都市圏に導入します」と語り、価格については「お客様に納得いただける価格」とした。

2015年発売に向けて開発中の燃料電池車について、田中氏「今、初代プリウスの開発者が隣にいますが、それに負けないぐらいの気概で頑張っています。もうしばらくしたら出ますので、究極のグリーンカーとして皆様の期待に添えるものにしたいと思います」との意気込みを示した。

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