日本精機は、市場トップシェアを占めるヘッドアップディスプレイ(HUD)の販売で8月に累計販売台数150万台を達成したと発表した。
HUDは、自動車のフロントガラスに車速、各種警告、簡易ナビなどの車両情報を表示するもので、最小限の視線移動で情報を得られることから高級車を中心に搭載が拡大している。
同社は、HUDを1987年ごろから開発をスタートし、1990年後半から本格的に量産を開始、現在は計器に次ぐ売り上げの柱と位置づけている。車載用計器で培ったCAN通信などの関連技術をベースに、広画角なカラーHUDを開発し、BMWやゼネラルモーターズ向けに納入している。
今後、2015年には画角7度と、従来比1.3倍以上のHUDを市場投入する予定。基礎研究は完了しており、製品設計の段階に入っている。
生産拠点についても能力拡大を進め、今年8月から北米での現地生産を開始。更に生産能力の拡大を目指し、他の地域での生産についても検討する。
同社はHUD市場においてトップシェアを占めている。2013年3月期の実績は、売上高91億円、販売台数30万台、2017年3月期には、売上高170億円、販売台数70万台を計画している。