国土交通省の梶山弘志副大臣は、インドを訪問し、政府関係者らと会談し、日本のインフラ技術のアピールや、今後の日本とインドの協力関係のあり方などについて意見交換した。
国土交通省とインド国都市開発省は、インド・ニューデリーで、日印モノレール&LRTセミナーを開催した。インド側からは、ナート都市開発大臣、ディクシットデリー準州首相が出席し、日本側からは梶山国交省副大臣が出席した。
セミナーは、今年2月に梶山副大臣が訪印した際に、ナート大臣との間で開催を約束し、実現したもの。インドでは、発展を続ける都市の渋滞など、交通問題を解決するため、地下鉄とともに、モノレールやLRTなどの導入が期待されている。
梶山副大臣は、セミナーの開会式でインド諸都市の現状を理解した上で、日本の経験、知識、技術を導入し、インドの発展に貢献したいことや、お互いの都市交通分野で発展について期待感を示した。その後のセッションでは、双方政府や民間企業などにより、モノレール、LRTの技術アピールや活発な意見交換が行われた。
また、梶山副大臣は、カマル・ナート都市開発相との会談で、日本のモノレール技術の多様性や海外導入実績、安全で円滑な運営実績などを紹介、インドの発展に役立つモノレール技術をアピールした。
続いて行われたデリー準州のシーラ・ディクシット首相との会談では、日本のモノレール技術を紹介し、デリーメトロのネットワークを補完するフィーダー交通を担うモノレールの導入実現に向けた課題について、意見交換した。
また、オスカル・フェルナンデーズ道路交通大臣との会談では、インドにおける高速道路整備への協力・支援について意見交換したほか、日本企業が多く活動しているチェンナイ港やエンノール港地域のアクセス道路の整備、バンガロール市周辺の環状道路などの整備、デリー近郊の国道8号の交通渋滞対策について要請した。
このほか、観光省のK・チランジーヴィ大臣との会談では、日本が観光立国の実現を目指していることを説明、より多くのインドの人に日本に来てもらうことを要望するとともに、来年1月にも官民からなるワーキングチームを設置するなど、両国の観光分野での協力を促進することで合意した。