【INDYCAR 第9戦】琢磨、最多109周のトップラン実らず…最後は不運に泣いて7位

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決勝好走も実らず、2勝目はお預けとなった佐藤琢磨。写真:Honda
  • 決勝好走も実らず、2勝目はお預けとなった佐藤琢磨。写真:Honda
  • 最多ラップリードを記録した琢磨。後ろはカストロネベス。写真:Honda
  • 2連覇を目指すハンターレイがシーズン2勝目を達成した。ポイントランクでは現在2位。写真:IndyCar
  • 今季2勝目をマークしたハンターレイ。写真:IndyCar
  • カストロネベスは2位に入って、チャンピオンシップリーダーの座を堅持。写真:IndyCar
  • 2~3位は名門ペンスキー勢。左が2位のエリオ・カストロネベス、右が3位のウィル・パワー。写真:IndyCar
  • ポール発進のマルコ・アンドレッティはマシントラブルによって20位。写真:IndyCar
  • E.J.ヴィソは最終的に4位だった。写真:IndyCar

インディカー・シリーズ第9戦ミルウォーキーの決勝レース(250周)が現地時間6月15日に開催され、佐藤琢磨は最多109周をトップで周回したものの、最後は運に恵まれず7位に終わった。優勝は前年王者のライアン・ハンターレイ。

インディアナポリス以上に長い歴史を誇ると言われる伝統の1マイル・ショートオーバルで、琢磨(#14 A.J. Foyt Racing/ホンダ)が魅せた。今季ここまでのオーバル戦の構図そのままに、シボレー勢が優位を築いた予選では15位。しかし、決勝では序盤のフルコースコーション発生時に戦略的にうまく立ち回ったこともあって、レース前半のうちにトップ争いに名を連ねることに成功する。

「ピットストップで毎回セッティングをアジャストしながら、着実にポジションを上げていくことができた。本当にエキサイティングなレースだったし、レース折り返しの頃には最高のハンドリングになって、ドライビングを存分に楽しめていた」という琢磨は、結果的にこのレース最多となる通算109周をトップで周回することになる。だがレース終盤、「突然、リヤのグリップを失った」こともあって順位ダウン。そこで、早めに最終ピットインを敢行してマシンをさらに微調整してから最後の戦いに臨む作戦を採った。

ところが運わるく、琢磨がピットインを終え、他の上位陣はまだピットしていない段階の210周目頃に後続でアクシデントがあり、フルコースコーションに。これは琢磨にとって最悪のタイミングだった。全車スロー走行の間に最終ピットを済ませた上位陣がコースに戻ると、琢磨は7位。結局、そのままの順位でレースを終えることとなった。

「あと少しのところだった。チームとともに素晴らしいレースを戦っていたと思うけど、結果が残念なものになってしまい、とても悔しい」。自身2勝目、オーバルでの初優勝はお預けとなってしまった琢磨だが、オーバル苦戦のホンダ勢で今回唯一、優勝争いに絡む力走を見せたのは事実。次週、6月連戦最後のアイオワもオーバルだ。今度こそ、の期待をかけたい。

優勝はハンターレイ(#1 Andretti Autosport)で今季2勝目。2~3位にはエリオ・カストロネベス(#3)とウィル・パワー(#12)のTeam Penske勢が続いた。先週の第8戦に続いて上位5位までをシボレー勢が独占し、最終的なホンダ勢最上位は6位のスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing)。ポール発進のマルコ・アンドレッティ(#25 Andretti Autosport/シボレー)はマシントラブルに見舞われたようで、20位に終わっている。

琢磨はシリーズランキングをひとつ上げて4位(ホンダ最上位)。しかし首位カストロネベスとの点差は76に開いており、これを詰めるためにも今季2勝目を早く実現したい。ポイント2位はハンターレイで首位と16点差。同3位はアンドレッティで首位から50点差と、トップ2がやや抜け出しつつある状況だけに、琢磨にはなんとしても食らいついていってほしいところだ。

第10戦アイオワは現地23日に決勝レースが実施される。

《遠藤俊幸》

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