【JAL 預けたバッグの行方】ターンテーブルを回るバッグに細かな気配り

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機体から下ろされたコンテナはドーリーに搭載される。
  • 機体から下ろされたコンテナはドーリーに搭載される。
  • 手荷物を収めたコンテナは真っ先に出発する。
  • 利用客が到着ゲートへ向けて歩き出す頃には機体横を離れているという。
  • ドーリーは最大で6両編成となる。運転操作は難しいそうだ。
  • ソーティングエリアに着いてすぐにコンテナを開封。手荷物をターンテーブルに並べていく。
  • 壁1枚を隔てて到着ロビーの手荷物受取場につながっている。
  • 羽田空港のターンテーブルは反時計回り。
  • 預け入れた手荷物が少ない便はあっという間に終わるが、沖縄便や札幌便の場合は時間が掛かるようだ。

飛行機が目的地の空港に到着し、機体左側にボーディングブリッジが架かると同時に、機体右側では貨物室からコンテナを下ろす作業が始まる。手荷物が収められたコンテナは最初に取り出され、到着ソーティングエリア(荷さばき場)へと運ばれている。

羽田空港の場合は到着ソーティングエリアも方面別に南北の2か所があり、壁を隔てて到着ロビーの手荷物受取場につながっている。ターンテーブルに手荷物が流れてくるのを待っている際、壁の向こうから何やら音が聞こえてくるが、それがまさにコンテナから手荷物を出しているときの音なのだ。

ターンテーブルが動き出すと、「自分のバッグはいつ出てくるのだろう」ということに気を取られ、多くの人たちは気づいていないのだが、「バッグの持ち手部分は常にターンテーブルの外側に向けられている」という。流れてくる荷物を待っている人が引っ張りやすいよう、ソーティングエリアで手荷物をターンテーブルに載せる時点で意識して配置している。

また、修学旅行など、規模の大きな団体が乗りあわせている場合、手荷物を積載するコンテナを最初から一般乗客のものとは区別し、返却する際もターンテーブルを別のものに分けるなどの工夫を行い、可能なかぎり短い時間で受け取れるようにしている。

手荷物を含めた貨物系のオペレーションは非常に地味なものだが、利用客からは見えない部分で多くのスタッフが日々努力し、円滑に運ぶためのノウハウも積み重ねている。

《石田真一》

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