出発ソーティングエリア(荷さばき場)で手荷物を収容したコンテナは、コンテナドーリーと呼ばれる台車に載せられ、トーイングトラクターの牽引で機体右側まで運ばれる。ドーリーは最大6両編成となり、1両あたり1台のコンテナが積載されている。
コンテナには規格があり、最近では「LD-3」と呼ばれるものが多く使われている。大型機のボーイング777-300では2個並列に積載して最大38個。中型機のボーイング767-300では1列に1個で最大15個の積載が可能となっている。後者は一回り小さい「LD-2」にした場合、最大30個の積載ができる。
ドーリーにはコンテナの回転機能が備わっている。コンテナの機体収容時には向きを変えた状態で送り出すが、コンテナ自体が機体形状を反映した構造で、下部が切り欠きとなっているからだ。
大型機や中型機は手荷物が収められたコンテナをそのまま収容するが、コンテナに入りきらないサイズの大型手荷物やペット用のケージ、ボーイング737のような小型機の場合にはバルク(バラ積み)で機体に収容するため、機体横でコンテナを開封。作業員が手作業で貨物室に手荷物を収めていく。
積載作業としてはコンテナの方が行いやすいが、国内線では一部の幹線を除いて小型機の運用が増えてきている。前述したようにバルクの場合はコンテナ、そして機体と二度の積み込みが必要となるため、日本航空(JAL)では早めのチェックインを呼びかけている。