6月2日、米国東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第13戦「FedEx 400 benefiting Autism Speaks」が開催された。5月31日午後3時15分より予選が行われ、デニー・ハムリンが前戦シャーロットに続き、2戦連続となるポールポジションを獲得。マーティン・トゥルークス・Jr.が2番手、Ky.ブッシュが3番手、マット・ケンゼスが4番手と、“トヨタ カムリ"が予選トップ4を独占。マーク・マーティンも6番手で続き、12台の“トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。 2日午後1時19分、1マイルオーバルを400周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのハムリンが首位をキープし、まもなく6番手スタートのマーティンも先行者をパスしたことで、“トヨタ カムリ"がトップ5を独占しての序盤戦となった。中でも3番手スタートのKy.ブッシュが速さを見せ、チームメイトをかわすと、24周目に首位に浮上。レースが進むにつれ、空に雲がかかり始め、気温が下がってきたことで車両の挙動も変化。各車ピット毎にセッティングの調整が要求された。ハムリンがハンドリングに苦しみ徐々に順位を落とす一方で、Ky.ブッシュは首位をキープ。129周目、この日2度目のイエローコーションでのピットでケンゼスが首位に浮上。ケンゼスはKy.ブッシュと争いながらも28周にわたってその座を守ったが、156周目に突然のトラブルに見舞われリタイアとなってしまった。これで再び首位に立ったKy.ブッシュに、トゥルークス・Jr.が続く形となったが、Ky.ブッシュとのバトルを繰り広げていた279周目、今度はトゥルークス・Jr.もトラブルでまさかの戦線離脱。残り120周ほどでイエローコーションが出され、全車ピットへ向かったが、このコースではフル給油で80周ほどしか走れず、また、タイヤにも厳しいため、各車終盤のピット戦略が重要となった。299周目、クラッシュによるイエローコーションが発生したが、ここでハムリンがコース上に残る選択をし、首位に浮上。その前のピット作業後、ハンドリングに苦しみ順位を落としていたKy.ブッシュはタイヤを4本交換し、11位に後退。318周目にも他車のクラッシュでイエローコーションが出されたため、ほぼ全車、残り約80周へ向けてのピットイン。ハムリン、Ky.ブッシュを含む上位勢は2本タイヤ交換でピットアウト。Ky.ブッシュと共にトップ5圏内を維持し、負傷による4戦の欠場から復帰し“チェイス"入りへ向けて3戦連続の上位フィニッシュを狙ったハムリンだったが、残り26周となったところで突然の右フロントタイヤバーストに見舞われ、壁にクラッシュ。ハムリンもここでレースを終えることとなってしまった。前半戦圧倒的な速さでレースを支配した“トヨタ カムリ"勢が、次々と脱落していく中、全400周中150周と最多リードラップを獲得し、着実に走り切ったKy.ブッシュは4位でフィニッシュ。終盤徐々に順位を上げたクリント・ボウヤーが6位。レースを通してトップ10圏内をキープするベテランらしい走りを見せたマーティンが9位でチェッカーを受けた。今大会の結果、ランキングでボウヤーが3位へと一つポジションアップ。Ky.ブッシュも9位とトップ10に浮上した。 次戦第14戦は6月9日、米国東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイで行われる。■第13戦 FedEx 400 benefiting Autism Speaks 決勝結果1位:トニー・スチュワート シボレー2位:ファン・パブロ・モントーヤ シボレー3位:ジェフ・ゴードン シボレー4位:カイル・ブッシュ トヨタ5位:ブラッド・ケセロウスキー フォード6位:クリント・ボウヤー トヨタ■ドライバーズポイント1位:ジミー・ジョンソン シボレー 473P2位:カール・エドワーズ フォード 443P3位:クリント・ボウヤー トヨタ 423P4位:マット・ケンゼス トヨタ 399P5位:ケビン・ハービック シボレー 399P6位:デイル・アーンハート・Jr. シボレー 398P■マニュファクチャラーズポイント1位:シボレー 92P2位:トヨタ 84P3位:フォード 64P