【上海モーターショー13】アルパインが10.2型モニターを備えたAVNを出展

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INE-Z9310RTは、MITSUOKA・HIMIKOに搭載してデモを行った
  • INE-Z9310RTは、MITSUOKA・HIMIKOに搭載してデモを行った
  • ドイツのチューンブランド「MKB」を共同出展していたアルパイン。展示内容にコラボはなかった
  • 10.2型モニターを搭載したINE-Z9310RT。背後に見えるのがDINサイズのユニット
  • 6.1型のAV一体型ナビ・INE-W601C
  • ブース内へは限られた人のみが入れた。ブース内の一番奥で新製品をチェックできた
  • 本格的5.1chサラウンドを楽しめたBMWのデモ。写真は高機能オーディオプロセッサー・PKG-H800のコントローラー・RUX-C800、
  • 5.1chシステムの映像は純正モニターにそのまま出力できていた

日曜日と重なった4月21日は、入るにも30分以上もかかる、長蛇の列が続いたホール『N1』。ホール内は規制するための柵も壊れるほど大混乱だったが、この一角にアルパインはMKBと共同出展していた。そこで見つけた新商品はやはり“大画面”を一押しとするAVシステムだった。

それは日本では展開されていないINE-Z9310RTで、10.2型という日本の“大画面”を超える超大型モニター搭載モデルだ。ディスクドライブも搭載しないメカレス設計で、ここにナビ機能やAV機能の一切を収めた「AVN」として新登場したのだ。10.2型というサイズだけにモニターは当然インダッシュには収まらない固定式。これをインダッシュに収めれば、相当に圧迫感を感じると思うが、画面の大きさを求めるユーザーの間で大好評だという。会場ではデモカーとして光岡『ヒミコ』を出展し、ここにシステムを搭載してデモを行った。

コンソールに収められたモニターから伝わる迫力はそれまでのAVシステムをはるかに超えるもの。184万ピクセルのWSVGAモニターは緻密度も高く、再生された映像デモを鮮明に映し出した。INE-Z9310RTにはナビ機能も内蔵され、テクスチャーで建物をリアルに表示する3D地図表示にも対応。中国国内の17都市ではRTIC方式の交通情報も表示するが、この情報を使った渋滞回避はほとんど役立っていないのが実情ではあるようだ。地図データはメモリーカードに収録され、ネットを通じて更新も可能になっている。

アルパインの製品を求めるユーザーは音質への要求度も高い。そのために、WAVやFLACおよびロスレスファイルにも対応した他、高性能なARMのCortex A9を使用したDSPサウンドプロセッサも搭載。これにパワフルなシステムを組み合わせることで、車内でも相当ハイレベルなサウンドが再現できるという。また、中国国内で普及している「RMVB」など、幅広い映像フォーマットにも対応している点も見逃せない。

その他、6.1型モニターのオール・イン・ワンのAV一体型ナビ・INE-W601Cも展示。ユーザーの使途に合わせたアイコン登録やレイアウトカスタマイズが可能なMy Favorite機能を搭載。2名までのカスタマイズ情報が登録できるため、1台のクルマをシェアしているファミリー層から高い評価を得たという。

ただ、こうしたユーザー層は、中国市場全体の2割程度しかいない。阿尓派電子有限公司の市販統括部長倉持勝美氏は「ユーザーの大半はディーラーで販売されている専用パネル対応機種を購入するのが実情。アルパインはこの分野に対して、主としてメルセデスベンツやアウディ、レクサスといった高級車に絞って製品を投入している」と話す。ただ、「中国は市場規模の大きさはハンパじゃなく、オリジナリティを求めるユーザー層も着実に育っていくものと見ている」とも語り、今後への市場拡大に期待を寄せた。

《会田肇》

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