運輸審議会、富山地鉄路面電車の富山駅乗り入れを軽微事案に認定

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富山地鉄富山軌道線と富山ライトレール富山港線の富山駅乗り入れイメージ。高架橋の下に乗り入れて両線を接続させる。
  • 富山地鉄富山軌道線と富山ライトレール富山港線の富山駅乗り入れイメージ。高架橋の下に乗り入れて両線を接続させる。
  • 富山駅前停留場に停車している富山地鉄富山軌道線のデ7000形。
国土交通大臣の諮問機関である運輸審議会は4月4日、富山市と富山地方鉄道(富山地鉄)が申請している富山地鉄の路面電車(富山軌道線)の富山駅乗り入れについて、国土交通省設置法第15条第3項に基づく軽微な事案と認定した。10月着工、2015年3月開業を予定している。

富山市内の路面電車は現在、富山駅の南側が富山地鉄運営の富山軌道線、北側が富山ライトレール運営の富山港線に分かれている。一方、富山駅は南側で北陸新幹線(2015年春開業予定)の高架駅が建設中で、北側の在来線も連続立体交差事業による高架化の工事が進められている。これらが全て完成すると、新幹線と在来線の高架下を通って南北を通り抜けできるようになることから、富山市は富山軌道線と富山港線の富山駅乗り入れと、両線の直通化を計画した。

しかし、北陸新幹線が2015年春開業予定であるのに対し、在来線の高架化は2017年度末以降の完成予定で時間差が大きい。このため、富山軌道線の富山駅乗り入れを第1期区間として先行整備することになり、富山市と富山地鉄は地域公共交通の活性化及び再生に関する法律(地域公共交通活性化法)に基づく軌道運送高度化実施計画の認定を2月5日に申請した。

第1期区間の申請によると、富山市明輪町73番1(富山駅新幹線高架下)~富山市新富町1丁目6番1(富山軌道線富山駅前~新富町間のほぼ中間に位置する交差点付近)間の0.16kmに複線の軌道を整備。富山駅の新幹線高架下に富山駅中央停留場(仮称)を設ける。新富町1丁目6番1の富山軌道線との合流部には停留場を設けないが、南富山方面と大学前方面のどちらにも乗り入れできる三角線を設ける。

運転計画は平日1日あたり238本で、編成両数は22両。富山軌道線の全ての運行系統が富山駅中央停留場に乗り入れることが想定されており、開業時の年間輸送人員は25万9000人を見込む。車両費を含む建設費は19億1200万円で、富山市が軌道施設などを整備する軌道整備事業者、富山地鉄が電車の運行を行う軌道運送事業者となり、公設民営の上下分離方式によって運営される。

運輸審議会は、収支の見通しや関係機関との調整状況などについて検討した結果、法律上の問題などは認めらないとして軽微事案に認定したとしている。これにより、国土交通大臣は運輸審議会に諮ることなく、軌道運送高度化実施計画の認定を判断することが可能となった。この計画が認定された場合、富山駅乗り入れ区間は軌道法に基づく軌道特許を受けたものと見なされる。

第2期区間の富山港線富山駅乗り入れ区間0.09kmは、軌道整備事業者を富山市、軌道運送事業者を富山ライトレールとして整備する予定。在来線の高架化完成後の2018年度開業を目指している。
《草町義和》

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