欧州の自動車最大手、フォルクスワーゲングループは3月25日、国際環境保護と国際平和を促進するNGO団体、グリーンピースとの間で、自動車のCO2排出量の削減に向けて協力することで合意した。
グリーンピースといえば、日本では反捕鯨の活動で知られる。欧州では2011年から、フォルクスワーゲングループを批判するネガティブキャンペーンを展開してきた。グリーンピースの主張は、「フォルクスワーゲンは欧州を代表する自動車メーカーだけに、もっと踏み込んで自動車のCO2排出量削減に取り組むべき」というものだ。
フォルクスワーゲングループとグリーンピースは3月21日、初のトップ会談をドイツ・ハノーバーで開催。そして、自動車のCO2排出量の削減に向けて協力することで合意した。
その内容は、フォルクスワーゲングループが2020年までに、新車1台当たりの平均CO2排出量を95g/kmまで下げることを約束。フォルクスワーゲングループとグリーンピースは、広くCO2削減を呼びかける活動で協力していくというもの。
合意を受けて、グリーンピースのチーフエグゼクティブディレクター、ブリジット・ベーレンス氏は、「今回のフォルクスワーゲンの宣言は、米国や中国などの成長市場で、より厳しい排出ガス規制を求めるシグナルになる」とコメントしている。