日産自動車の海外事業などを担当する西川広人副社長は2月8日の決算発表会見で、中国事業の立て直しについて、早期に2011年度レベルを上回るよう取り組む考えを表明した。
日産の中国での販売は、主力の乗用車のみで見ると11年度は80万台であり、今年度は100万台とする方針だった。しかし、昨年秋からの日中関係の悪化で、今年度は77万台レベルの見込みとなった。西川副社長はこれを、「早めに年90万台ペースに乗せ、13年度後半には100万台ペースにしたい」と語った。
日産は中国での日中関係悪化後に、顧客への車両保証の充実などを図る一方、在庫の圧縮にも努めてきた。一時2か月分を超えていた在庫は「すでに1.1か月程度と正常化」(西川副社長)しており、販売回復の環境が整ってきたという。