日産自動車の志賀俊之COOは2016年度末までに新たに15車種のハイブリッドカーを投入する計画について「方針転換ではない」とした上で、「もともと(エコカー戦略は)全方位でやっている」と強調した。
志賀COOは12月12日、横浜市の本社で開いた環境への取り組みに関する説明会後、一部報道陣に対し、「日産として軸足は将来的に必ず収束するであろうゼロエミッションのところ。ここに技術開発の重点を置いて、アライアンスを使ってディーゼル。そして並行してハイブリッド化もやっていく」と述べた。
また「日産はルノーとアライアンスを結んでいるので欧州でメインになっているダウンサイジング(エンジン)と(クリーン)ディーゼルというのは比較的やりやすい。一方、日本とアメリカを考えるとハイブリッド化というのは当然出てくる。結果的に全方位」と説明した。
その上で「我々はEVをやってきたおかげで、いわゆるハイブリッド化というのも、(EVの)要素技術をすごく活用できている。例えば『フーガ ハイブリッド』のリチウムイオンバッテリーは、『リーフ』用を造っているバッテリー会社のものだし、モーターもリーフと同じ横浜の工場で造っている。要素技術を合わせることによって電動化を押し進めている。だから方針転換ではない」と語った。