米国の自動車大手、フォードモーターは12月3日、スペイン・バレンシア工場において、新型『クーガ』の生産を開始したと発表した。
クーガは2008年、欧州市場へ投入された小型クロスオーバーモデル。『フォーカス』の車台をベースに開発された。2010年秋には、日本市場にも導入されている。
フォードモーターは2011年秋、ロサンゼルスモーターショー11において、新型『エスケープ』を発表。新型クーガは、その欧州市場向けの兄弟車に位置づけられ、2012年3月、ジュネーブモーターショー12でワールドプレミアされた。
新型クーガと新型エスケープの内外装の違いは、ほとんどない。メカニズム面では、エンジンが異なる。新型クーガには、欧州で人気の高いディーゼルエンジンを設定。2.0リットル直列4気筒ターボディーゼルの「TDCi」ユニットは、最大出力が140psと163psの2種類を用意。遅れて、ガソリンエンジンの1.6リットル直列4気筒ターボ「エコブースト」が追加される予定。
12月3日、フォードモーターのスペイン・バレンシア工場で、新型クーガの量産第一号車がラインオフ。年内の欧州市場発売に向けて、準備が整った。欧州フォードのRoelant de Waard副社長は、「初代クーガは成功を収めた。2代目は、さらにスマートで燃費性能に優れ、運転して楽しい車」と述べ、新型の完成度に高い自信を示している。